クッキーとは何ですか?
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「ーーーーーで、作らないのか?」
「ばっか、これでいいんだよ」
家庭科室に残った俺は何故か由比ヶ浜の作ったクッキーを綺麗に並べるだけで動かない。
「すまん、全くわからんのだが」
「まぁ、アイツ等が来たらわかるからな。
それまで待っとけ」
「ふーん…」
何をしようとしてるんだ?
ーーーーー10分後。
「これの何処が手作りクッキーなのかしら…」
「むー、あんま美味しくない」
二人が帰ってきて早々の感想がこれだ。
正直何がしたいのかさっぱりだ。
「そっか…悪い捨てるわ…」
「ま、まって!」
感想を聞いてすぐ、比企谷はクッキーを廃棄しようとする。
それを止めたのは由比ヶ浜だった。
「別に捨てるなんて…ハグッ
言うほど不味くないし」
「ま、お前の作ったクッキーなんだけどな」
「へ?」
「どう言うことかしら」
駄目だ。さっぱりわからん。
「これは俺の友達の友達の話なんだが…」
そう言って比企谷は語り出す。
ーーー何かある度に話しかけてくる女子が居たそうだ。
もうこれ絶対俺のこと好きだよ!と、おr…じゃなかったそいつは思った。
で、意を決して聞いてみることにしたんだ。
『好きなやつ教えてよ!頭文字でいいから!』
『え、えぇー……H……』
『H…それって、俺!?』
『は?何言ってんの…マジキモい…止めてくんない?』
「………はっ?!何だ今のは…」
又聞きの筈なのにそのシーンが想像出来てしまった!
「ちょっと待って。貴方のその経験談から…」
「ちょっ!友達の友達だ!」
「…で、そこから何を導けばいいのかしら?」
え!?体験談だったのか!?
不運過ぎるだろ比企谷…。
「まぁあれだ。
男ってのは単純なんだよ。
話しかけられたら勘違いするし、手作りクッキーなら尚更だ。
だから美味しくなくたって良いんだよ」
ああ、そう言う事だったのか。
成る程、勉強になるな。
「…美味しくない?……うっさい!」
このっ!このっ!と、そこらにあるゴミを比企谷に投げつける由比ヶ浜。
…誰が片付けするんだよ。
「まぁ、お前が頑張ったんだって姿勢が伝わりゃ、男心が揺れるんじゃねえの?」
「そう言うものかしら…」
「…ヒッキーも揺れるの?」
「あ?あーもー超揺れるね。
て言うかヒッキーって呼ぶな」
ヒッキー…あだ名か。
思えば俺、あだ名で呼ばれたことないなぁ…。
「で、どうするの?由比ヶ浜さん」
「あ、うん。私自分のやり方でやってみるよ!
ありが
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