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元虐められっ子の学園生活
クッキーとは何ですか?
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りをしていたのかもしれない。
だからこそ、私は君に歩み寄りたい。
君という人間を知りたいんだ」

……悲願と…不安…か。
同情と、自分の意思の進言ってところか。

「俺から話すことはまだありません。
俺をあの部活に放り込んだ事を利用して観察でもしたらいい」

まぁ観察したところで誰とも話したりしないから
精々分かることは常に1人と言うことくらいだろう。

「…わかった。
それと…雪ノ下を見てどう思った?」

「……誰ですか?」

「……は?
いやいや、待ちたまえ。
奉仕部の部長だよ。知らなかったのか?」

あの女か…名前初めて聞いた気がする。
(実際は何度か名前が上がっている)

「そうですね…下らない思想を抱いている下らない女ですね」

「…どう言うことか聞いても?」

「あの女は何かを追っている。
それが人であれ思い出であれ自分という者を理解していないのであれば無駄だというのに。
あの女は…そう、言ってみれば完璧を目指してるように見える」

「……そうか」

それから先は暫く無言だった。
体感的に5分程たった頃、漸く平塚女史は口を開く。

「…すまなかったな。時間をとらせた」

「…いえ、別に気にはしてません。
それではこれで」

「ああ…っと、部室に戻るんだぞ」

ちっ…帰れると思ったのに…。

「全く君は…」

額にてを当てる平塚女史だった。









「はぁ……………ん?」

部室前。
そこには比企谷が待っていた。

「よぉ」

「どうした?」

「いや、鳴滝と一緒に調理室に来いって雪ノ下が…」

調理室?
何か料理でもしたいのか?
となると俺と比企谷は毒味役…?

「もしかして、誰かの頼みだったりするのか?」

俺達は歩きながら会話をする。

「あぁ、由比ヶ浜っていう女子が依頼に来た」

「由比ヶ浜……あぁ、グループぼっちの」

「グループぼっち?なんだそれ」

「グループぼっちってのはグループの中にいる筈なのに会話に参加できなかったり
着いていけない奴の事だ。
そういうやつに限って別の事を始めるのさ」

「あぁ…納得だ」

しかし、比企谷もただ会話が出来ない訳じゃ無いんだな。
要は誰とも話していないっていうだけだったわけか。

「なぁ、鳴滝」

「どした」

「聞きたいことがあるんだが…」

比企谷が立ち止まる。
俺も続いて立ち止まり、比企谷に視線を合わせる。

「ん、何が聞きたい?」

「(いいんだ……)…まず一つ、何であの時庇うような真似をしたんだ?」

あの時…庇う……いや、これはないか。
となると、作文の事だな。


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