青の登場と状況悪化
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かし、彼女は笑っている様に見えても酷く暴力的な目をしており、その色濃く隠し切れていないのです。しかも人形とはいえ仲間を模した物を躊躇い無くぶった切る……見ようによっては蛮族でもあるでしょうね》
《確かに……この映像のテイルレッドとは大違いです》
《うわーん!! やめてぇー!?》
《本当に違いますよ、それにしても―――やっぱりレッドたんは可愛いなぁ、うひひ》
次にテイルレッドの泣き顔が映ると同時、テレビで映してはいけない顔と大御所とも呼ばれる人が容易にしてはいけない顔が映ったかに思えたが、それを詳しく確認する前に場面はテイルブルーの戦闘シーンに切り替わる……とはいっても、せいぜい数秒だったのだが。
しかしながら、瀧馬的に言ってみればブルーは称賛できる存在だった。
テイルレッドはツインテールは破壊できないがどうのこうのと言う理由で右往左往し、なら顔でも腕でもぶった切ればいいのに、態々大人しく敵の精神攻撃を受けて苦しんで膝を突き始めると言う、初めから何をやりたかったのか分からない行動を取っていたのに対し、テイルブルーは躊躇もせず仲間を模した人形を切り落とすという行動こそしたものの、流れる様に武器を構えて敵を拘束、一撃を叩き込んで見事倒して見せたのだ。
迷いなど一切ないその行動は、中々如何してスッキリする物でもあったのだ。
「暴力的眼だってのは、まあ同意できるが……だからって此処まで扱き下ろさなくてもいいだろうに」
『“可愛いは正義”ってやつなんだろうよきット。効率とか戦いに必要な物トカ、相手が変態であるとか如何でもよクテ、ただただテイルレッドが愛らしけりゃいいんダロ』
「……いよいよ破滅レベルまで来たか……」
テイルブルーの眼はテレビ越しでもそれとなく感じる程に暴力的な目はしていたが、だからといってそれだけで味方では無いと判断する方がよほど早計ではなかろうか。現に彼女はテイルレッドが何故だか苦悶していた所に颯爽と現れ、助け出して敵を撃ち倒して見せたのだから。
……しかしながら同時に、テレビ越しでも暴力的と感じてしまう雰囲気を持つ者に、地球の文明をも超えたオーバーテクノロジーを与えてよいのだろうかと、やはり考えてしまうのも必然ではあった。
それに、笑っていたという事はもしかするとテレビで絶賛される事を想像していたのかもしれない。だとすると、ブルーに変身していた者は今頃怒るか戸惑うかしているのだろうか。
「ヒーローもヒーローで大変なものだな」
『人の事言っている場合じゃアないぜ相棒。今日から俺らもエレメリアンを倒シニ……いや狩りに行くんだかラナ!』
「重々承知してるっての……」
『何度も言うがそこまで必死に摂取
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