暁 〜小説投稿サイト〜
寄生捕喰者とツインテール
青の登場と状況悪化
[1/6]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
「何が起きた……? どうなっちまった俺は……?」



 ガックリと湖岸近くで膝を突き、まだ諦めきれないか湖面を見つめ続けている瀧馬。しかし待てども眼をこすれども、見えるのは左手と右足が紫色の異質な形状を持ち、そして顔を見たから分かったが、左目が白目と黒目が逆転して、その回りが黒紫色で青白く太い血管浮かび上がっている、異形のモンスター娘の姿を映すのみだった。

 モンスター部分を差し引かずとも結構可愛く、寧ろモンスター部分があるからこそ魅力が増しているようにも思える。

 背は目算だが元の彼よりも三十センチ以上は縮んでおり、女となったうえ背が低くなったからかそれ相応の声の高さになってもいる。


 まだ悪足掻きが足りないのか頭を打ち付けたりするものの、それは地面が砕けたりめくれるだけで彼の望む変化を起こしてはくれない。


 まだ項垂れる瀧馬へと、ラースが以外にも申し訳なさそうに話しかけてきた。



相棒(バディ)ヨォ、そんな姿になっちまったノハ、多分俺が取り込んだ機器の所為だと睨んデル。つまりアルティメギルの奴等が造った代物の所為だと思ウゼ』

「……というと?」



 もう泣きそうになっているその様相は結構可愛く、ラースも場の雰囲気を忘れて茶化しそうになったがどうにかこらえる。
 代わりに、瀧馬の質問へ答えた。



『恐らくだガナ、あいつ等が持っていた機器はツインテール属性を世界中に広める為ノ、云わば偶像作成の為に必要な代物なんじゃないかと思ウ。具体的に言うナラ、万が一ツインテール属性が著しく少ない場合に備エ、自分達に対抗できる物をあえて渡すことにヨリ、ヒーローを生みだしその活躍でツインテール属性が増えた上がった時を見て狩ル―――ってのに使う為のだと思ウガ……』

「つまり……ツインテールにした少女のヒ―ロを作り出させて、その憧れからツインテールにする女性を増やして属性力をかっさらっていく訳か?」

『そういうこっタナ……本来なら相棒ハ、俺の元の姿と似た意匠の鎧に包まれる筈だったんダガ……大きな力を持っているが故ニ、機器の力が影響してそんな事になっちまっタ……ト、いう事じゃあないカネ』



 前にも言ったがラース達単純感情種のエレメリアンやそれに類する属性力を除けば、ツインテール属性は正に最強の属性力を持っている。だからこそ力が弱まったラースにもろ影響し、ツインテールのモンスター娘が生まれてしまったのだろう。



『後ハ、ごくごく単純に奴らの趣味だってこともあルカ。むさい男や自分達みたいな化け物よリモ、どうせ戦うなら少女に幼女の方がいいって事ダナ』

「……ああ、マジで変態じゃねぇか……アルティメギルは」

『だから言ったろーがイヨ』



 
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ