一歩踏み出し踏み外す
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え、他は機械と中世の鎧をかけ合わせて、生物らしさを無理やりぶち込んだ様な紫色の異形の腕であり、刃が無い事を除けば右足も膝から下もそうだった。
体は所々灰色の甲殻や機械的な鎧で覆われており、露出部分は少なめ。何故だか短いが尾っぽまで生えている。
その姿は、否応にも自分が人を捨てているのだと、瀧馬に分からせてきた。
目の前に広がる事実を受け入れる為、静かに瀧馬が目を閉じた……刹那。
『ア』
「ん? どうし―――ん!?」
ラースの間の抜けた声に反応して出した声が、いつもの自分の声よりも高い事に気が付く。
同時に、いつもよりも視線が低い事にも気が付いた。何時の間に伸びたのか煩わしく邪魔をしてくる髪を払いながらも、瀧馬は必死でこうなった答えを探す。
『あ〜そッカ、アルティメギルの奴らが開発したものだカラ……で、俺はそれを取りこんでいるから影響が……あ〜成る程ナァ……』
「何なんだラース! 一体これは!?」
『相棒、ちょっと湖までいって覗き込んでミナ。……ちゃんと心の準備してかラナ』
非常に嫌な予感を覚え、それでも行動しない事には始まらないと、瀧馬は深呼吸をしてからゆっくりと湖へ向かう。
着いたと同時に目を閉じて岸を手探りで探し、そこを見つけて手を掛け目を見開いた時に映ったのは見慣れた自分の姿では無く―――――
「なん……だこれはぁぁあああっ!!??」
大本は濁った紫の、メッシュ部分は明るい紫交じりの灰色のツインテールをもつ、元となったモンスターの原型が不明の……所謂“モンスター娘”だった。
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