マクロスF
0817話
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『ふむ、別の世界に転移するという件は了解した。儂からは特にこれといって言う事はないな。ただ希望を言うのであれば、マクロス世界に転移した時のように1年半も音沙汰無し……というのは、色々と困るのう』
『そうですな、こちらとしても同様の意見です。幸い、ロゴスに関しては早い内に暴走の芽を潰したので暫くは安全でしょうが、またここで1年半も……となると、同じ事が起きるとも限らないので』
『陽光としては、幸いまだ問題無くギアス世界を治める事が出来ているので特に問題は無いが、それでも何かあった時の事を思えば、やはり長期間シャドウミラーの戦力の象徴でもあるアクセルがいないというのは面白くないな』
近右衛門、ウズミ、星刻の3人が映像モニタ上でそれぞれの意見を告げる。
基本的に全員が別の世界に行くのは構わないが、長期間の不在は困るといったところか。
『その、皆さんアクセル代表が一時的にとは言ってもいなくなるというのに、随分と問題なさそうですな。こちらとしては、もう暫くミュートスの地盤がきちんと固まるまでは別世界の転移というのは待って欲しいのですが』
最後の1人、今回から新しくこの会議に参加する事になったグラス大統領が汗を拭きながらそう告げる。
ちなみに、この会議に出ているのが新統合政府の政治家では無く、フロンティア船団の……否、ミュートス政府の代表でもあるグラス大統領なのは、単純にマクロス世界での俺達の窓口が新統合政府ではなくミュートス政府だからな。
ギアス世界の陽光、SEED世界のオーブと同じような立ち位置だ。
他の世界とやり取りをする以上、どうしても1つの窓口というのは必要になる。何しろ、そういう窓口が無ければ無数の場所から会談なりなんなりの申し込みが来るのだから。
それ故に、マクロス世界での窓口はミュートス政府とさせて貰った訳だ。
勿論これはミュートス政府にも十分すぎる利益がある。何しろ、シャドウミラーとの独占的な交渉権を得たようなものなのだから。
まぁ、ミュートス政府の背後には当然新統合政府や新統合軍がいる以上、そう単純な話では無いのだろうが。
ともあれ、グラス大統領が最初に出席する会議でいきなり俺が別世界への転移を考えていると切り出したのは多少悪かったとは思っている。
だが……
『グラス大統領。アクセル代表が言っているのはあくまでも報告であって、提案ではないのだよ。ここで幾らこちらが転移をしないで欲しいと言っても、それは何らも彼の行動を止める手段たり得ない』
ウズミが忠告するようにグラス大統領――いや、ここはグラスと呼ぶべきだな――へとそう告げる。
実際、ウズミの言ってる通り、俺がしているのはあくまでもこうするように決めたという報告であって、どうしたらいいのか? と言う提案や相談では無い。
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