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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百九十話 増加装甲の絡繰り
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を形成しており、イゼルローン要塞の大規模コンピューターにより絶妙なタイミングでそれらを爆破してミサイル群をまきぞいにするという方法がとられていたからであり、非常に派手な爆発が見えた為にホーランド艦隊からすれば要塞上でミサイルが派手に爆発して見えたのである。






ホーランド艦隊旗艦ミサイル巡洋艦タイコンデロガ艦橋ではドヤ顔のウィリム・ホーランド少将が端から見れば非常に気持ちの悪い笑い声を上げながら唸っていた。
「ウゥハハハハハ、どうだ我が艦隊のミサイル攻撃の威力は、イゼルローンの鉄壁に穴が空くではないか!」

「はぁ」
そんな姿を隣の参謀長はあきれ顔で溜息をつきながら見ていたが、そんな事もお構いなしに笑うホーランドは矢継ぎ早に命令を放つ。
「ようーし、更にミサイルを連続発射せよ!このままイゼルローンへの進入路を削掘してしまえ!」






矢継ぎ早に打ち出されるレーザー水爆によりゼッフル粒子の機雷原は消滅していよいよイゼルローン要塞の流体金属層にミサイルが着弾しはじめる。しかしよく見ると、放たれるミサイルの数に対して流体金属層に突き刺さるミサイルの数が圧倒的に少なかった。それは直径二十kmの増加装甲の外縁に流体金属層から飛び出る形で堤防状の突起が作られ其処に老朽化のために廃棄予定で有った数千機のワルキューレが固定され対空レーザーとして運用されミサイルを打ち落としていたからである。しかもワルキューレはそれぞれの発射範囲だけを打ち続けるだけで有り、ミサイルを自動追尾することはない為、撃ち漏らしはあるが、それは許容範囲であり、複雑な電子機器の追加などを行うことなく安価に廃品利用が出来た為、予算的にも非常に優しい物であった。

それでも流石に二千隻の放つミサイルの量は半端ではなく着弾するミサイルが増え始め爆炎と共に流体金属が飛び散り蒸発し津波のように着弾点から同心円状に流れ出す。ここに至ってはイゼルローン要塞内も振動が発しはじめるが、皆騒ぐことなく落ち着いて行動を行っていた。

流体金属層が押し流され、その下の増加装甲に着弾をはじめ爆発と共にレーザー水爆の高熱で昇華したり蒸発した以外の残骸が飛び散るのであるが殆どがキラキラ光る物質と何やら同盟軍としては普段見慣れている色の残骸であり、噂に聞いたハイパーカーボンやチタンセラミック複合装甲らしき物ではないのであるが、遠距離からでは判らない状態で有った。

要塞司令部では、テレーゼがさも関心したかのようにエッシェンバッハに話しかけていた。
「元帥、流石ね。これだけの鉄壁の守りは古今東西無いでしょう」
「御意」

「しかし、考えたものね、スパイに知られないようにイゼルローンの装甲強化をするとは、しかもそれがパイクリートで、水は辺境宙域の灌漑のために輸送した中に
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