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普通の世界の普通の中学の普通の生活 ~3F~
第1
第一
普通の世界の普通の中学の普通の生活 ~3F~ ダンジョンクリア?!

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主審がスタート代わりのホイッスルを鳴らした。
思っていたより敵は強くなかった。
だが、弱くもない、甘く見て戦っていたら確実に負ける。
逆に言えば、出来ることだけをやっていれば互角かそれ以上に戦える。
敵のサーブが飛んできた。
遅くもなく早くもない普通のサーブ。普通のはずのサーブがトウヤのラケットを通り抜けた。
「え!?」
何も理解できないまま次のサーブが来る。
この試合は先に十三点取ったほうが勝ちだ。考えてる暇がない。
とっさに構えたトウヤは一度相手のサーブを見ることにした。すると相手のサーブはラケットとボールが当たる瞬間に曲がることが分かった。
「これさえ分ればもうサーブは怖くない!」
試合は順調に進んだ。
そして試合は十二対八でトウヤがあと一点で勝つ所だった。
相手の手から離れて飛んだラケットがトウヤの後頭部に当たりトウヤは倒れた。
「トウヤ!トウヤ!」
北斗の声が微かに聞こえながら、視界がだんだん暗闇に飲み込まれあたりは黒一色になった。
気が付くとトウヤはベットの上にいた。
「あれ・・・ここは・・・」
「保健室だよ。北斗が運んで来てくれたんだよ」
「あ、そうなのか、ありがとう北斗。それにスズメも来てくれてありがとう。」
「え、あぁ、うん!試合は相手の故意による暴力行為のためあいて反則負けよ。」
「そうか、一応勝てたんだ、よかった。でも初仕事がこんなんじゃなぁ。」
「大丈夫、初めはみんなそんなものよ。」
「そうそう。僕なんて依頼者のパソコン壊しちゃったんだから。」
二人がトウヤに励ましの声をかけるが、トウヤにはその声が少しだけ痛かった。

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