十話:後輩が冷たいです
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ね。でも、それ以外の駒になら変化できるわ。心の中で強く『昇格』を願えば、あなたの力に変化が訪れるわ」
へえ…悪魔の駒ってそんな便利な能力が付いたりするんだな。
種族が変わるだけで色々と変わるもんなんだな。
まあ、人間だって強い覚悟さえあれば強くなれるんだけどな。
「それと後一つ、神器についてよ。イッセー、神器を使う際には、これだけは覚えておいて頂戴」
そう言ってイッセーの頬を優しく撫でる部長。
うそ…だろ!?あのイッセーが鼻の下を伸ばしていないだと!?
どんな状況でもエロいのがあいつじゃなかったのか!?
「想いなさい、神器は想いの力で動き出すの。そして、その力も決定するわ。想いが強ければ強いほど、神器は応えて力をあなたにくれるわ」
「想いの力……」
「これで最後よ、イッセー。絶対にこれだけは忘れないでね。『兵士』でも『王』は取れるわ。これはチェスの基本よ、それは悪魔でも変わらない絶対的な事実なの。あなたは、強くなれるわ」
それだけ言い残して姫島先輩と一緒に魔法陣で消えていく部長。
そして残されたのは俺とイッセーに木場と塔城。
「さてと……許可も出たことだし、直ぐに行くか、イッセー」
「ルドガー、本当に着いてきてくれるのか?部長も言ってたけど死ぬかもしれないんだぞ」
「確かにな。でも俺はお人好しだからさ、こういうの見ると放っておけないんだ。
それに……アーシアさんの事が大切なんだろ?」
「ああ!大切な友達だ!!」
真っ直ぐな目でそう断言するイッセー。
こいつは普段もこんな感じだったらモテるかもしれないのにな。もったいない奴だよな。
まあ、それは置いておいてイッセーにはあの言葉を送ってやるか。
「大切なら、守り抜け、何に代えても」
「は?」
「俺の憧れた人が言ってた言葉だよ。意味はそのままさ」
「良く分からないけど、覚えておくぜ」
「ああ」
良く分かってない風に頷くイッセー。
良く分からないか……まあ、それでもいいか。
出来れば全てを投げ出すことがないのが一番だからな。
でも……世界は残酷だからな。
「どうした、ルドガー?」
「いや……何でもないさ」
何でもないとイッセーに答えて誤魔化すために部室から出て行こうとする。
「二人共、僕は仲間外れかい?」
「木場、お前まさか来てくれるのか!?」
「君達だけじゃ不安だしね。……それに個人的に堕天使や神父は好きじゃないんだ。憎いほどにね」
そう言う木場の目には確かな怒りや憎しみが籠っていた。
何かしらの過去を持っているんだろうな……
まあ、今の俺にはどうしようもないんだけどな。
それでも
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