暁 〜小説投稿サイト〜
劇場版・少年少女の戦極時代
天下分け目の戦国MOVIE大合戦
vs武神鎧武
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 さて。ヒデヨシの武神ライダーになったはいいが、本格的に働き出す前に、咲にはやるべきことがあった。

 逃亡中に別れた舞を迎えに行くことだ。

 それを打ち明けると、武神W(特に左側のほう)は快く承諾し、道案内まで買って出てくれた。
 そこに、「武神がいない城にいて攻められては困る」とヒデヨシが同道を申し出て、チャチャも夫に乗っかって、みんなで仲良く向かうことになった。


 武神Wがバイクで先行し、その後ろを、ヒデヨシやチャチャ、家臣数名が共にカーゴ車に乗って走る。
 咲はカーゴ車側だが、念のため、戦極ドライバーは装着している。

(相手はWみたいな武神ライダーってゆーけど、インベスゲームとヨウリョウはおなじ……だよね?)

 前を走る武神Wがバイクを停めた。後ろにいた咲たちのカーゴ車も当然停まる。場所は、まさにあの、舞と別れた雑木林――を見下ろすススキ野原。

「我々に行けるのはここまでだ」
「どうして!?」

 舞とは眼下の雑木林で別れた。だから今もあそこか、あそこに近い場所にいると、咲は思い込んでいた。「迷子になったら動かない」が室井咲の鉄則だからだ。

「ここから先は新しい武将の陣地だ。入れば宣戦布告と見なされるだろう」
「そんな……」

 この先に舞がいるかもしれないのに。舞の身に何かあれば、紘汰や光実にどう詫びればいいのか。

「その新しいブショーってどんな人?」

 優しい、あるいは穏やかな人柄ならば、入っても怒られずに舞探しができるかもしれない。咲はそう考えてヒデヨシに問うたのだ。

「武神鎧武に倒された各国の残存兵力を集めるべく、自ら戦に乗り出すような武将だ。交渉は期待しないほうがいい」
「確か、武神……バロン? やったっけ」
「バロン!?」

 あまりにびっくりして立ち上がったので、カーゴ車の上、見事な海老反り態勢にコケた。

(バロンってバロンって、駆紋戒斗のバロンだよね。たしかにあの人も紘汰くんとミッチくんといっしょに裂け目に入ったけどっ)


「あ・の! ノブナガにぞっこんのランマルを手懐けよったんや。相当ええ男なんやろな〜」
「チャチャ……」
「モチロンあたしにはあんたさんが一番やって?」

 チャチャが笑顔でヒデヨシの腕に抱きついた。

 ナッツが頻繁に「リア充バクハツしろ」と言う気持ちが分かった咲であった。

(とにかく! あの人なら舞さん知ってるっぽいし、ひょっとしたら舞さんがいるとこわかるかも。あたしだけなら、変身しなかったらただのコドモだし、イケるかもだし)

 咲は起き上がり、カーゴ車を降りようとした。


『伏せろ!!』


 武神Wが叫び、急にこちらへ向かってバイクを走らせる。何が何やら分からない内に、バイ
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