天下分け目の戦国MOVIE大合戦
vs武神鎧武
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クは高く跳んでカーゴ車を越え、後方に着地した。
その車体と、乗り手の武神W本人に、弾丸が炸裂した。
「きゃあ!?」
「何奴!」
壁になった武神Wの向こう側。僅かに見えたのは、咲の目には親しんだオレンジの鎧。
「紘汰くんっ!」
座席から今度こそ降りて駆け寄ろうとして――咲はその異質さに気づいた。
ひび割れた血染めのオレンジの鎧。咲の知る彼より鋭利なパルプアイ。何より、人を傷つけることへのためらいのなさを、そのライダーのオーラが語っていた。
(紘汰くんじゃ……ない!)
血染めの鎧武から咲とヒデヨシたちを隠すように、武神Wが腕を上げた。
『奴が武神鎧武。どの武将にも仕えていないのに、天下獲りを目指す異端の武神だ』
「武神……鎧武」
手を握り締める力が自然と強くなる。掌が汗ばんできた。
『安心しろ。ヒデヨシにもチャチャにも、指一本触れさせねえよ』
どこからか飛んできた機械の鳥。武神Wはそれを掴んでバックルにセットした。
《 エクストリーム 》
武神Wの姿が輝いて、咲は腕で目を庇った。
目を開けて、大口を開けた。
武神Wは、左右の紫翠が割れて、その下からダイヤモンド色の装甲が現れた姿となっていた。手にはメモリを4ヶ所射せる盾と、剣。
「あれが我らが武神Wの切り札」
「武神ライダーW・エクストリームモードや!」
「な、なんかわかんないけどスゴイっ」
斬り結ぶ速さが、咲が知るアーマードライダー同士の戦いとは段違いだ。これが武神ライダーの戦い。
(なんかこれがデキルかもなんて思った自分なぐりたいっ。むりだよ。あたしじゃゼッタイ、武神鎧武には勝てなかった。これが――ホンモノの、戦)
《 マキシマム・ドライブ 》
カラフルな光球を帯びた一撃が、武神鎧武に膝を突かせた。緑の閃光をまとった刀身が、ついに武神鎧武に振り下ろされる――
「イケる!」
ついチャチャと両手を握り合わせて躍り上った。
その時、白い影が戦場に介入した。
「白いアーマードライダー!?」
白いアーマードライダーは、武神鎧武を庇うように、無双セイバーで武神Wに斬りかかった。
剣と盾。両者の装備は同じはずなのに、白いアーマードライダーの勢いは武神Wをも圧していた。
「…や…」
立て直した武神鎧武は、白いアーマードライダーを押しどけ、自ら武神Wにトドメを刺した。咲を何度も勇気づけてくれた、大橙丸で。
「いやあああああ!」
倒れた武神Wを、ウツボカズラ怪人が吸収した。
「Wっ!」
「くっ……かくなる上はこのヒデヨシが」
ヒデヨシはカーゴ車の後部座席に立て
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