暁 〜小説投稿サイト〜
SWORD ART ONLINE ―穿つ浸食の双刀―
Silica's Episode
10:ビーストテイマーの少女
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いのだろうが、大分気分が良くなったのだろう。(つくづく)良かったなと思う。僕等はそのまま足を進めた――――


* * * * *


「見えた、《思い出の丘》だ!!」

漸く目的地に辿り着いた。道中にシリカのレベルが一つ上がるという幸運な事もあったが、それは置いておこう。あそこに《生命原理(プネウマ)の花》が――――

「――――ない???????」

確かに存在する筈のそれが、無い。いったい何故?ビーストテイマーは連れて来た。条件は満たしている筈だ。

「いや、よく見てみろ」

キリトの一言に、目を凝らして先を見つめる。すると、丁度花が芽生えた。成る程、ビーストテイマーが来た事に反応して咲くのか。

「さて、これで目的も達成だな??????帰ろうか」

キリトの一言に頷く。が、僕等はまだシリカに目的を隠している。伝えれば厄介な事に発展しかねないので伝えはしないが、心中で謝っておく。

転移結晶を使わずに、歩く。とりとめのない会話が飛び交う中、目的の橋の辺りに辿り着く。

「こそこそ隠れてないで出てきなよ、いるのは分かってるんだ」

唐突に、木に向かって叫ぶ。シリカは何の事だと混乱しているが、キリトは至って普通。索敵スキルが働いているのだろう。

「へぇ??????私の隠蔽(ハイド)スキルを見破るなんて、中々の索敵(サーチ)スキルね、剣士さん?」

「それはどうも」

ここで「(しわ)が目立っていたからだ」と挑発してもいいのだが、融通の利かないおばさんにそう発言すれば瞬時に襲いかかって来そうなので止めておく。

「そっちの隠蔽もそこそこですよ、ロザリアさん??????否、オレンジギルド、《タイタンズハンド》のリーダーさん?」

口角を吊り上げ、そう問う。眉を動かし、「へぇ??????」と感嘆の声を漏らすロザリア。

「そこまで知っていてそこのガキに付き合うなんて、あんた馬鹿?それとも体でたらしこまれちゃった?」

「発想が汚いおばさんだね??????生憎貴方の想像とは違いますよ。僕と、そこの黒いのは貴方達が目的でこここにいるんです」

「あんたは数日前、《シルバーフラグス》ってギルドを襲っただろ?リーダーだった男は、必死に敵討ちの依頼を出してたよ。けど、アイツは《殺す》んじゃなくて《監獄送り》にしてくれって言ったんだ。??????あんたにこの気持ちが分かるか?」

ドスの利いた低い声でそう問うキリトに若干の殺意が混じっているのを感じ取るが、殺すまではしないだろう。

「分かんないわよ??????マジになっちゃって馬鹿みたい」

髪をくるくる回し、余裕を見せるロザリア。あの顔が恐怖と敗北で歪むところを一瞬想像するが、
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