暁 〜小説投稿サイト〜
SWORD ART ONLINE ―穿つ浸食の双刀―
Silica's Episode
10:ビーストテイマーの少女
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の精神では一人で通り抜けるのは憚られてしまうだろう。独り身慣れっ子の僕には何の関係もないが。

「基本的に前衛は僕とキリトで、シリカは後方で待機。たまに小突くくらいしてレベルも上げていこう」

「りょーかい、まぁハリンと俺どっちか一人でも前衛は事足りるけどなぁ」

キリトの呟きに実際その通りだろうなと思う。最前線とは大きく離れているこの47層だと、ピクニック気分で戦闘しても問題はない。余裕をぶっこいて醜態を晒すこともないだろう。

「じゃあ、そろそろ行こうか」

「は、はいっ!」

シリカの返事と共に、僕等は勢いよく走りだしたのだが――――


* * * * *


「きゃあぁぁぁっ、助けて下さいっ、見ないで助けて下さいっ!!」

「それは??????無理かな??????」

「んな阿呆な??????」

シリカの絶叫に、僕、キリトの順で答える。いくら雑魚とは言っても、目を閉じて戦うような自殺行為を行う訳にはいかない。ここは諦めてもらおう。

「このっ、いい加減に??????してっ!!」

スカートの裾を押さえていた手を離し、体勢を整えて自分を捕らえていた触手を斬り落とし、ソードスキルを立ち上げる。花形のモンスターの頭中央部分にダガーが突き刺さり、モンスター――《フリューグ・ネペント》はポリゴン片となって宙を舞った。

「??????見ました?」

というシリカの問い掛けに、

「ああ、キリトは面白いぐらい釘付けだったね」

「ちょ!?」

と返す。実際視線をキリトに向けたら目を見開いて見ていたのだから致し方ない。そんなやり取りを数回繰り返したところで、話題はキリトの妹話しへ。

若干話す事に戸惑いを見せたキリトだったが、やがてぽつぽつと話し出す。

――――曰く、自分とその妹は実際は血が繋がっていなく、本当の家族では無く、それを小学校の時に気付いたキリトは以来ずっと避け気味になっていた事。

――――曰く、自分が剣道を止めると言い出した時親に散々打たれたが、妹が「自分が二人分頑張るから打たないで」と言った事も後押ししている事。

――――曰く、妹は本当は、やりたい事を出来なくて、自分を恨んでいるのではないかと言う事。

「何か複雑だね??????けど、恨んではいないと思うよ。キリトの為、って言う事が一番だと思う」

「そ、そうですよ!キリトさんはは優しいですし、恨まれてはいないと思いますっ!!」

気休め程度の戯れ言かも知れない。けど、少しでも気持ちを楽に出来るのならかけるほうが良いに決まっている。

「ありがとう??????じゃあ、ここからペース上げてくかっ??????!」

吹っ切れてはいな
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