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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第62話 帰る場所
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クレアの言う通り、エリスの集めるスピードは遅い。それなのにどんどん疲労が溜まっている様に見えた。

「何をしているの3人とも!!あなた達の声で零治を呼び起こすの!!!零治なら絶対にあなた達の声に応えてくれる!!!!諦める前に最後なで足掻きなさい!!!!!」

血を吐く様な叫び声を上げるエリス。しかしその声は3人を動かすのに充分だった。

「「「レイ〜!!!」」」

聞こえているか分からない中、3人は涙声で必死に名前を呼ぶ。

「無駄よ………もう諦めなさい………」

クレアがそう言うが誰も諦めなかった。

「「「レイ〜!!!」」」

遠くへ響くようにと自然に声が揃う。
しかし変化は無く、ただ虚しく声が響くのみ。

「孝介………あなたを待ってる大切な人が居るのよ………早く、来なさいよ………!!」

脂汗を掻きながら必死に残滓を集めようと頑張る。
だが、ずっと呼び続けても結果変化は無く………

「レイ………」

声はかれ、赤い目で星は名前を呼び続ける。

「レイ………会いたいよぅ………」

そう呟きながらもライも続けて呼び続ける。

「レイ………早くせぬかバカ者………」

夜美もかれた声で呼び続ける。
だがそれでも変化は無かった。

3人はそのまま俯いてしまった。

「………もう気が済んだでしょ?諦めて戻りましょう?戻っても私はもう敵対するつもりは無いし、クレインの協力も止める。だから………」
「!?待って!!」

クレアが話している中、いきなりエリスが割り込んだ。

「何よ………」
「見て………」

小さな光が暗闇から徐々に一点に集まっていく。

「これは………まさか!?でも完全にバラバラになった残滓がまた一点に集まるなんて事………」



















『………音がする』

相変わらず何も見えない、聞こえない空間に佇む。しかしその中でも徐々に消えいく筈の意識がピタリと止んでいた。

『………声?』

聞こえない筈のこの暗闇の空間で誰かを呼ぶ声が聞こえる。

『懐かしい………何でこんなに落ち着くんだろう………』

不思議と心が落ち着き、安らぐ。

『呼んでる………誰を?』

声が泣き声に聞こえる。何故だろう、そのままではいけない様な気がする。

『行かなくちゃ………』

声の主が誰だか分からない、だけど行かなくてはいけない。

『俺は………あいつ等の元に戻るんだ!!』





















「光………?」

自分達の目の前に光が集まっている事に気が付き、顔を上げた。

「あっ………」

小さ
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