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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第62話 帰る場所
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はお前はただの道具とは違うって事だ」
「私は………」

その後言葉がでなくなってしまうイクト。

(………やりづれえ)

やはり変わったのか、以前のバルトは平気で脅してでも力づくで従わせたのだが、今ではそれが出来ないでいた。

「私は………どうすれば………?」
「それを俺に聞くのか?」
「だって………私にとってこんな風になるのは初めてなのよ………だからどうすれば良いのか分からないの………今まで通りドクターの言う通りにしていれば良いのかしら………?」
「だからそれは自分で決めるんだろうが………」

と頭を抱えながら呟くバルト。

「だからこんな気持ちになるのは私初めてなの!!私もどうすれば良いのか分からない!!ドクターの為とも思えるけどそれと同じ位、皆幸せに過ごす姿を見ると私も嬉しくなる………でもそうすればドクターを裏切る事になる…………私は、私は!!!」
「ああもうまどろっこし!!!今クレインの所に居て、そんなに悩んでるならクレインの所から離れてみれば良いだろ!!その後、会わなかったらまた戻れば良い!!!」
「ドクターは許してくれるかしら………?」
「知るか………ってか俺はお前の悩みを聞きに来た訳じゃねえんだよ!!いいから早くヴィヴィオのレリックを止めろっての!!」
「わ、分かったわ!!」

バルトに怒鳴られ、慌てて操作を始めるイクト。

「………あれ?」
「ん?どうした?」
「私の操作を受け付けない………?一体どうして………?」

『停止操作をしたと言う事はやはりイクトは私を裏切ったって事だね、やはり余計な感情を持たせたことが仇となったわけだね』

「ドクターの音声………?」

その後、正面の画面にクレインの顔が映し出されていた。

『悪いが、ゆりかごのエンジンでもある聖王を失うわけにはいかない、邪魔は刺せないよ』

「クレインの野郎、こうなる事も想定してたってか!!畜生!!!」
「ドクター、私は………」

『イクト、今までありがとう。だけどもう用済みだ。後は好きにするといい』

そうメッセージを残し、映像は消えてしまった。

「……………嘘だろ?」

バルトはヴィヴィオの事もそうだが、まさか本当にイクトが協力し、そして見捨てられるとは思っていなかった。
そしてその原因を作ってしまった事に残悪感を抱いたが頭を振って吹き飛ばした。

「イクト、何か………スマン…………」

俯き、落ち込んでいる様に見えるイクトにバルトは頬をかきながら申し訳なさそうに謝った。

「…そうだ………そうです、そうですよ!!」

まるで三段活用みたいな単語を並べて少しやけになっている様な口振りで顔を上げた。

「な、何だ!?」
「こうなったのも全部あなたが悪いんです、責任
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