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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第62話 帰る場所
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…
「くそっ、何処だよ!!」
なのはがヴィヴィオを抑えている間、ヴィヴィオを操っているであろうイクトを探すバルト。
部屋を出て闇雲に探すが、なのはのようにサーチャー等探索に適した技や能力を持っていないバルトは見つけるのに苦労していた。
「だから俺が囮の方が良かったんだよ………!!」
イライラが募り、愚痴を言わずにはいられなかった。
「くそっ、こうなったら………」
そう呟きながらバルバドスに魔力を込めた………
「………」
イクトはヴィヴィオと戦うなのはの映像を見ていた。
複雑そうに、そして何を思っているのか、ヴィヴィオに埋め込んだエリックの出力を一定まで上げた後、それ以上は弄らず状況を見ていたのだ。
「何で私はこうも心が揺れているの………?」
ざわつくような心の中の自分。その原因は何か分からないままずっとイクトは過ごしていた。
「だけど私はドクターの為に………」
そう自分に言い聞かせながら操作しようとするが、それでもやはり手が止まってしまう。
『ヴィヴィオ、もうちょっと我慢してね…………!!』
映し出されている映像になのはが懸命にヴィヴィオに声を掛けている。その光景を見ると再び心が揺れていた。
「私は何を迷っているの………?」
自分の事なのに自分自身の事が分からない。そんな思いを抱えながら映像を見ていた。まるで見つからない答えを映像から見つけようとしているみたいに………
『教えてやろうか………?』
「!?」
そんな1人言に答える声があった。
『やっと見つけたぜ!!』
そんな大きな声と共に大きな爆発音が響く。
「な、何よ一体!?」
「はぁはぁ………よう、久方ぶりじゃねえか………」
激しい呼吸ながらそう答えるバルト。かなりの疲労が見えるが、ふてぶてしい笑みは健在だった。
「バルト・ベルバイン!?どうしてここが!?」
「俺には……何かを探すとかそんなまどろっこしい…真似は出来ねえ。………だったら単純にぶっ壊しまくって見つければいいと………思ったからそうしただけだ」
そう言うバルトの後ろは先ほどまで綺麗だったゆりかごの広い通路は見る影も無く、まさかに爆撃の後の様な光景に変わっていた。
「まさか………」
「聖王器ってのはやっぱり普通とは違うな。威力も全然違うぜ………」
呼吸も落ち着き、いつも通りの口調に戻るバルト。
「ここ周辺を本当に力ずくで当たって見つけたってわけね………」
「その通りだ。………さて、説明も終わった事だし、
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