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パズル&ドラゴンズ 〜Sundara Alab?l? L?'i?a P?n? lil? 〜
2話.減らず口と幼龍
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のちびドラゴンたちの中から1匹だけを選び、他の2匹とは無論、ここでさようならをしなければならない……

 もちろん、自分が知るそのルールにあえて背き、三匹まとめて『お持ち帰りー♪』することも、可能なのかもしれない。しれないのだが、そこで男の脳裏には、暗く冷たき迷宮に巣食う、あの怪物たちの恐ろしい姿がよぎる。何故か、本当に何故なのかは分からないが、あの場所から生還した体験は、この世界において危ない橋は可能な限り避けて通らねばならない、という意識を男に植え付けるには十分すぎるものだった。

 あるいはそれは、男が元来持っている、『極端に死を忌避する』という性質が為せる業、なのかもしれないが。

 ともあれ、こんなちびドラゴンたちに限って何かが起こることは考えにくいが、それでも触らぬ神に祟りなし、どこに地雷が埋まっているのか不明な以上、慎重に行動すべきだ、というところを男は思考の落としどころとした。

 したの、だが……

 「…………♪」

 「……………」

 「…………?」

 「……………」

 「…………??」

 「ええい、そんな目で俺を見るな!! お前らまさか罪悪感で俺を殺す気か!? ちくしょう、かわいいなぁこいつら!!」

 しかし、男にとってこの選択は、相当精神的に堪えるものがあるらしく、あくまで無邪気なちびドラゴンたちの前に、男のハートは既に尋常ならざるダメージを受けていた。

 まさかこんな場所でいきなり試練に立ち向かうことになるとは。露とも思っていなかった男にとって、なんと恐ろしい世界だ、と再び自らの状況に対する認識を改めざるを得ない機会だったようだ。
 この男、事を構えるに当たっては比較的肝の据わった方なのであるが、どうもこういう手合いは苦手のようである。
 
 そして、ヤケ気味に地団駄を踏み鳴らし散々大騒ぎした挙句、男はついに決断を下した。

 「よし、決めた! 決めたぞ! 決めちゃったもんね! 一世一代の清水ダイブだ! 悪く思うなよお前ら! 俺の、最初のパートナーは……!!」


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