第二話:悪
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の窓が割れる音が聞こえたのを感じた。
敵か?
フォードは素早く地面に伏せ、前に進むと割れた窓から様子をみた。
するとそこには同僚のユリ・タチバナ中尉がいた。
ギリシャと日本のハーフのタチバナ中尉は美人な顔立ちと、しなやかで筋肉質な体をもった女性軍人だった。
彼女はコックの顔にハイキックを食らわしていた。
すると、背後から別のコックが迫ってきていたが彼女は素早く掌底突きを食らわすと、男の股間を蹴り飛ばしていた。
フォードは安心すると声をかけた。
「あんたがいたとはね。」
「はあ、なんであたしたちこんな仕事しなくちゃいけないのかしら。」
ユリは悪態をつきながらフォードのほうへと進んでいった。
「仕方ないだろ、今じゃGフォースは怪獣対策以外の仕事も引き受けてる便利屋にしかなれないんだからさ。」
Gフォースはゴジラ討伐以降も怪獣退治を続けていた。
だが、怪獣はゴジラ撃退以降数が減っていた。
まるで人間に恐れをなしたかのように・・・。
そして、その後Gフォースは軍や警察に代わり犯罪者やテロリストの取り締まりをしていた。
ユリは調理場にあった鏡をみると、顔を覗いていた。
「この後、ダニエルとデートなのに化粧歪んじゃったわ。」
「ダニエルは化粧が歪んでいても君を愛するよ。」
「そういえば、このピエロ一味の首領は捕まえたのよね?」
「ああ、下にいるよ。」
ユリは少し怒った顔をして外の様子をみつめた。
彼女は犠牲者や倒れているコックををみていた。
すると、フォードに言った。
「こいつら、金よりも虐殺が目当てだったみたいね・・・クソみたいな連中だわ。」
ユリは地面に倒れたコックのことを軽く蹴った。
フォードは彼女のほうをみると、下を指さした。
「下に生存者がいる、君が保護してくれ。」
「了解。」
ユリは調理室を外にすると、そのまま階段を駆け下りていった。
フォードは彼女を目で見送るとさらに突き進んでいった。
そして、マストに飛び出した。
すると、タバコを傍らから取り出すと火につけた。
だが、背後から銃を持ったピエロマスクの男がやってきた。
生き残りだったようだ。
「てめえ、よくもやってくれたな。」
フォードはたばこを吸いながら、ふと片手をあげた。
その表情は冷静そのものだった。
「やめたほうがいいよ。」
マスクの男は背後から銃をフォードにつきつけながら強く睨んだ。
「なめんな。」
男はそう言おうとした。
すると海の中から巨大な銀色の物体が浮かび上がった。
銀色の姿をした鋼鉄の巨人だった。
メカニコングだ。
すると、メカニコング上から女の声が響い
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