第二話:悪
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殺意があった。
少しの殺意であるが。
クラウンの殺した人々の死体をみたフォードはクラウンに殺意が抱いた。
だが、フォードは抑えながら、クラウンに告げた。
戦場でのフォード・ブロディが蘇りつつあった。
「諦めろ。」
クラウンは両手をあげると、にこやかに手をあげた。
フォードはクラウンの両腕に手錠をかけた。
「小僧、この借りは返すぞ。」
クラウンはそう吐き捨てた。
フォードはクラウンの顔を蹴り飛ばすと気絶させた。
少女はそんなフォードのほうを少し見つめた。
少女の視線に気がついたフォードは少女に笑顔をみせた。
「もう大丈夫だよ・・・。」
フォードは少女をやさしく抱きかかえると、そのまま客船の中を突き進んでいった。
だが、決して油断はできなかった。
フォードはポケットの中にいるヒオに告げた。
「このあたりに敵がいないか、気配を探ってくれ。」
ヒオは首を縦に振った。
フォードに抱きかかえられていた少女はヒオの存在にきづくと、ふと一瞬微笑んだ。
妖精がいた。
ママが話をしていたなと。
だが、母親の死を思い出すと一人すすり泣いた。
フォードはそんな少女の背中をやさしく摩ることしかできなかった。
するとヒオがフォードの脳内にテレパシーを飛ばしてきた。
「フォード、敵がいるわ上の階に4名。」
フォードは目つきを変えると、客室の一室を開けた。
そして、そこのトイレのドアを開けるとヒオと少女をそばにおいた。
「ヒオ、近くに敵がきたらマインドコントロールで時間を稼いでくれ。何があってもこの娘を守るんだ。」
ヒオは首を縦に振ると、少女の肩にちょこんと座った。
少女は何も言えずボーっとしていた。
フォードは銃を構え腰を低くしながらゆっくりと階段を上った。
上の階はレストランだった。
フォードはドア越しから様子をのぞいた。
何十人といる客がレストランの席に倒れていた。
様子を見ると、そのまま銃殺されたようだった。
そして、銃を持ったコックが立っていた。
コックの白い制服には赤い血がついていた。
「あいつらコックのふりして、侵入したんだな・・・。」
フォードは銃を構えるとゆっくりと中へと進んでいった。
罪のない人々を虐殺した邪悪な人間への殺意に襲われそうになったが抑えた。
コックの男はタバコをくわえ、火をつけようとした。
フォードはその隙を逃さなかった。
すぐさま駆け寄ると、勢いよく飛び膝蹴りを食らわした。
コックの顔に蹴りが当たり、コックは口から血を吹きだしながら倒れた。
「お前らみたいなのは許せない、死刑になるだろう。」
そういうと、フォードは急に調理室
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