第二話:悪
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は冷酷に母親の頭を撃ちぬくと子供の襟首をつかみ客室から去っていた。
少女は母親の死を目の前にして恐怖で頭が真っ白になった。
「くだらねえ、こんな客船襲ってなんの儲けになるってんだ。」
クラウンはぼやきながら少女を引きずりながら船の中を駆けずり回った。
少女は放心状態になっていた。
そんな少女を見てクラウンは微笑みながら告げた。
「お前さん、北朝鮮あたりに売り飛ばしたら独裁者様にかわいがられるだろうよ・・・まあその前に味見してやるか!?」
クラウンはそう微笑むと少女を床に押し倒した。
そして、自分のズボンのチャックを開けようとした。
そんな時だった。
「サーカスは終わりだ!」
クラウンは背後から話しかけられた衝撃から、振り返った。
「野郎、何がいいてぇんだ!」
クラウンは後ろを振り向くと、そこにはハンサムな顔をした若い男が立っていた。
迷彩色の服を着て、鋭い目をしていた。
そして、クラウンもある程度は顔を知っていた。
フォード・ブロディ少尉だった。
「小僧、てめえ・・・どこからきやがった!?」
フォードはクラウンの言葉を無視して、少女の顔をのぞいた。
そして、少女に目線を合わせると微笑みながらウインクした。
だが、少女はフォードの存在に気づいてなどいなかった。
クラウンは自分が無視されたとわかると、表情を怒りに歪ませると銃を少女につきつけた。
「てめえ、近寄るんじゃねえ!このガキぶち殺すぞ!」
フォードは少し後退すると、わきに構えた銃を取り出そうとした。
すると別の客室からピエロマスクの男が飛び出してきた。
男はナイフを持ってフォードに襲い掛かった。
クラウンは高笑いをすると、そのまま走り去り始めた。
ナイフをよけ、フォードは男の腕をつかむとそのまま捻り、自分の脇に挟む形でアームロックを食らわした。
そして、一気に腕の骨をへし折った。
「ぎにゃ!」
男は悲鳴をあげながら倒れると、フォードはその顔を踏みつけ気絶させた。
そして、前を一直線にみつめた。
クラウンは逃げていた。
フォードは銃を取り出すと、冷静に銃を撃った。
銃弾は空を切り裂き、クラウンの足を貫いた。
「いったぃ!」
クラウンは足を抱えるとそのまま地面に倒れた。
そして、足から流れる血をみつめて大きな笑い声をあげた。
その笑い声は低く、やや割れてるようであった。
「ディヤァハハハハ!!やっぱこうでなくちゃいけねえな!」
フォードはそのまま突き進むとクラウンの腹を踏みながら頭に銃を突きつけた。
銃は冷たくクラウンの頭を狙っていた。
フォードの任務はあくまで逮捕、しかしフォードの頭には
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