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黒猫が撃つ!
プロローグ 気がつけば……
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右手に持ち替えてもう一台のカカシを殴る。
そして俺に狙いをつけているUJIを狙ってハーディスを発砲した。

______ガ、ガンッ

と銃声が鳴ると銃座が破壊されバランスを崩した二台のカカシがその場で回転し、他のカカシを巻き込んで衝突していった。
衝突されたカカシが発砲し、その銃弾が別のカカシに当たり……といった連鎖が起きて次々とUJIは無力化していった。

「10台目、と」

残り10台残っているが俺にとって、最早脅威でも何でもない。
ただの動く的と同じだ。
ハーディスの装填数はたったの6発なのでさっき撃った2発を引いて、全弾命中させても残り6台余る計算になる。

「面倒だなー。
肉弾戦でやるか」

そんな事を考えながらハーディスをカカシ達に向けた______その時。
10台のカカシが一斉に襲いかかってきた。
俺は銃弾の雨をかいくぐりながら、歩を止めることなく、前へ、前へと進めていきカカシに接近するや、否やその車体に取り付けられたUJIをハーディスの爪で殴った。
さらに収納されているワイヤーを使い別のカカシをワイヤーで横転させた。
これで残りは僅か8台だ。
さっさと終わらせるか、と気を入れたその時______
倉庫の中からキンジの声が聞こえた。

「アリアを、守る」

キンジは、マッドシルバーのベレッタ・M92Fを抜いて、ドアから飛び出してきた。
気のせいかもしれないがキンジの目元が鋭さを増している。
まるで人が変わったように______。
広場にいる8台のカカシに搭載されているUJIが、キンジに向けて一斉に銃弾を浴びせた。
俺はとっさにハーディスを発砲し、銃弾で銃弾を弾いたが……駄目だ、全部は防げねえ!
続けざまにキンジを狙ったUJIをハーディスで撃ち落としたが______
このままだとキンジの頭部に計7発の銃弾が当たる。
キンジを死なせねえようにさらに発砲しようとした俺は信じられないものをみた。
キンジの奴は一斉射撃を______上体を後ろに大きく反らして、やり過ごしやがった。
そして、その姿勢のまま、左から右へ、腕を横に凪ながらフルオートで応射までしやがった。

ズガガガガガガンッ??

キンジが放った銃弾はカカシに搭載されていたUJIの銃口に吸い込まれるように入っていきカカシ達は全て、その銃座のUJIを吹っ飛ばされた。
キンジか放った、たった7発の銃弾に。あっけなくな。

「おーすげえ!やるなキンジ」

「君の方こそ、ね」








折り重なるように倒れたカカシ達が全て沈黙しているのを確かめると、俺達は倉庫の中に戻った。
中では少女が跳び箱の中から半身出した状態で、『今、私の前で何がおきたの?』という顔をしている。
キンジと目が合う
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