1部
20話
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な。それにひたすらに捌き続けるというのは、こちらとしてもあまりに得る物がなさ過ぎる。
「リー、今日の君の鍛錬に正拳突きは残っているか?」
「え?あ、はい。正拳突き千回がまだ終わっていません」
「では、リー。拳を今できる最高の精度でチャクラによる強化を行え」
「はい…………これが限界ですね」
そう言ってリーは私に拳を見せると、チャクラは彼の拳に厚さ3mm程度に張られていた。となれば、それを目標としてもらおう。
私は袖から巻物を取り出し、弁財天用の水を呼び出して術を発動する。そして水の壁……いや、板を作り出しそれから4mm離してもう一枚極薄の水の布を形作った。
「リー、この薄い水の布だけをチャクラを纏わせた拳で突け。後ろの板にはチャクラを当てるなよ?
ああ……そういえば、君は先生同様に自分ルールという物を課しているのだったな?千回中五十回、板に当てた場合三時間逆立ちのみで生活してもらおう」
「三時間ですか?短いのか長いのかよく分かりませんが……分かりました、やってみます!」
結果として、リーは千回中六十回失敗したので逆立ちで過ごすことになったんだが……一時間以上術をミリ単位の精度で維持し続けるのは私にとっても想像以上の負担だったようで、マトモに立つことすらままならなくなった。
「ヒジリ様がそこまでだれているというのも珍しいですね」
「私だって底はある……今回は単純に計算を誤ってしまった。いやはや……私もまだまだ……未熟だな……」
我ながら少々息が上がっているな……チャクラの残りから察するにしばらくは動けそうにないか。
「それでヒジリ様はあの巫山戯た直線移動以外の普通にチャクラの強化による高速移動は出来るんですか?」
「当たり前だ。単純な四肢の強化程度はとうに会得している」
「その割に水面歩行はできないんですね」
「む……事実その通りなので否定のしようもないが、些か腹が立つな」
「さっき散々実験台にされた意趣返しですよ」
「成る程、それならば仕方ないか…………で、君は一体いつまで私達を見ているつもりだ?」
先生とテンテンがここから離れた直後から、ずっと隠れて私達を見ていた追い忍の面を被った少年に声をかける。
彼は私達の目の前に姿を現すと長い針のような忍具、千本を構えて私の急所に狙いを定めた。
「名乗りもなしか?仕事の関係上とはいえ味気のない……いや、違うな。追い忍ではなく、追い忍を語る誰かさんか」
「…………」
「面で隠しているからといって感情を表に出すものではないな。それ以前に追い忍に変装するのであれば斬首用の刃物か、焼却用の燃料を持ち歩くべきだ
流石持ち物が必要最低限の医療セットと千本というのはお粗末すぎるな」
「……死んでもらいますよ」
私に放たれた千本は座り込んだ私を射抜く
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