九校戦編〈上〉
懇親会というパーティー
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ドレスを付けていた。俺的に見れば執事とメイドという感じではある。
「ほら一真君だってそう言っているから、自意識過剰なのよ。ミキは」
「僕の名前は幹比古だ」
初対面時にカットされた部分がここで起こる場面かと思うと、ホテルの従業員がここで喧嘩しててもいいのか?幹比古は自分の姿が余程気に入らないらしいし、旧家出身の彼には、使用人と同じ格好をするという事で抵抗感があるようだ。レオと美月は接客が出来ない事は知っている。
「レオ達は裏方か?」
「まあねえ〜。美月もこの格好は嫌なんだって、実はミキと気が合うのかしら」
「僕の名前は幹比古だ!」
「了解りょーかい『大声でケンカするほど暇なようだな?あとで怒られるぞ』それはまずいわね」
という事で、レオは厨房で力仕事、美月は皿洗いをしているそうだ。二人とも機械操作が得意な訳だし、今の時代に倉庫の出し入れも食器の洗浄も人手を使わない方法でやっている事は知っている。俺達の家にはそれが一切ないが、細かい部分まで人の手より機械が代わりを務める。だからあの二人は、裏でキッチン用オートメーションを操作しているという事なのだろうな。
「それより千葉家と吉田家の方に一喝したそうだぞ?俺の友人からな」
「なるほどね〜。だから本来なら親が無理強いされた結果になるはずが、自分の意思で来れた訳なのか」
「僕もだよ。まさか自分の意思で行けるとは夢にも思わなかった、ありがとう一真」
「まあな、それよりここでサボってないでとっとと仕事して来い。また後で話せるんだからな」
そう言ったら二人とも、それぞれの仕事に戻って行った。本来なら親に無理強いされてエリカが幹比古に八つ当たりをするはずが、零家から千葉家と吉田家に無理強いさせようとするなという厳重注意をしたからだ。そうする事で、親が子の意思を尊重しろとな。総勢四百人の立食パーティーとなれば、料理を用意するテーブルも中央に一つという訳にはいかない。下っ端共は料理を食いまくってたが、俺はエリカ達と別れた後に壁際に蒼太と一緒に深雪の方向を見ていた。今深雪は、真由美に声がかかりクラスメイトと別れ、生徒会メンバーと同行していた。
『深雪は今現在は、生徒会メンバーと一緒に腹の探り合いか』
『そうですわお兄様。少し休みたいのですが、生徒会役員なのでしょうがないと思いますけど』
『深雪様があまり無理されないように、雪音様の方では座っているそうです』
『俺としては、一真様の方が無理をしている。何たって二人分を遠隔から操作しているもんさ』
脳量子波でそう会話していると、深雪は淑やかな笑みをしていて談笑している会長達だが、相手は第一高校にとっては最大ライバルと言ってもいいくらいだ。第三高校の生徒会役員と話している間に後ろから
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