第一部 最終話 彼と彼女の事情
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試合の演出で魅力的に見えたかだとかだったかしら代表」
その言葉に真っ赤になる友香さんと、血の気が引くのを感じる僕。
確かにこのクラスの皆さんの中に、毎朝品のいい挨拶をしてくれた女子生徒や男子生徒のほとんどが見受けられますから
「あらら、まさか妃宮さんまでフリーズしちゃうとは…こほん、話の筋を戻すわよ。代表、妃宮さんが来たわよ。」
「そ、そうね。それで、うちのクラスにどんな用件かな。」
「え、えぇ。実は少し戦力をお貸ししていただきたく…」
「「「妃宮様のお望みならば、我々をいつでもお使いください!!」」」
まさかのクラス一丸と成っての叫び声をこのクラスでも聞くとは…
「軍令部の面々は会議スペースに集合!他のみんなはのぞいてても良いけど、口出しは無しよ!」
「「ラジャー!」」
頭を思い切り抱える友香さんに、僕は思わずこの人がいったい何をしてくれたのか、心の底から気になる。
「Fクラスからの今回の要請に、私は対Aクラス用で準備してきた戦力の半分、つまり支援攻撃部隊と近接攻撃A部隊を派遣をと私は考えるけれど参謀課、特務課のみんなはどう思う。」
早速審議を始めることが出来るというのは、僕の想像通り去年から生徒からの信頼を握っていたのだろう。
「戦力の半分とは言わず、すべてつぎ込んでも文句はないぞ俺は。」
「そうね、私は相手がEだからって遠慮せずにこっちの全力をつぎ込んで私たちの強さを思い知らせるべきだと思うな。」
軍令部の筆頭である北原さん以外は戦力の全力活用が提示される。
どうなってるんだこのクラスは。
高々Fクラスの援軍に全兵力を出すなんて馬鹿げていないだろうか?
「北原さんはどう思う。貴女は全員を突っ込ませることに賛成かな。」
友香さんにそう声をかけられた女性徒は、微苦笑を浮かべて僕にちらりと目をやり、それから口を開いた。
「軍令部のメンバーとしても、それに個人の感情面でもFクラス、ひいては妃宮さんに対する支援で手を抜くなんて論外ね。だけどあえて代表の案を少し変えたものを提案するわ。具体的には近接攻撃B部隊と支援攻撃部隊の派遣。E程度、Bの実践演習には良い相手じゃないかしら。それに、それに今回はFクラスとの連携を取る練習も兼ねると考えれば良いと思うわ。」
その案におぉと会議室の面々が唸る。
確かにまだ合同演習とかしたことがない。
とは言え、この同盟って無期限じゃないと思うのだけれど。
最終的にはお互いの手の内がわかった状態でのFとCの頂上決戦とか成らならないだろうか。
「全員の意見が出そろったからもう一度聞くわ。まず、今回のFへの援軍として全軍派遣に賛成する人、挙手をお願い。」
無言で四人の手が上がる。過半数を超えていることに頭痛を感じる。
ついでに、手を挙げているメンツの目がちらちらとこちらに向かっ
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