暁 〜小説投稿サイト〜
バカとテストと白銀(ぎん)の姫君
第一部 最終話 彼と彼女の事情
[7/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
買っていたんですか!ずるいです!抜け駆けです!!)
姫路さん、心の声が筒抜けなのですが……
手足をばたつかせたりして不満の意を表明する姫路さん。
そして
「Fクラス!あんたたちに私たちEクラスは宣戦布告をするわ!」
空気を読まない珍入者が一名。
教室中が「はあぁ?」といった空気に包まれる。
その後ろから疲れたような表情の坂本が現れる。
「朝からどうなさったのですか?もしかしてFクラスの方と…」
小声で坂本に尋ねると無言で首が振られた。
Eクラスの代表、中林はAクラス代表である霧島翔子のファンであることを内外に公言している剛の者だと聞いている。
だから僕と代表は、もしAクラス戦で勝てずに設備降下された場合に備えてEクラスから喧嘩を売ってもらう算段をつけていたのだけれども。
「翔子姉さまのすばらしさ」を広めるため絶賛布教中の彼女に喧嘩を売るようなものだから、あまり使いたくはないのだけれども放たれてしまった矢は止めることは出来ない。
「参謀はCクラスに援軍の要請をしてくれ、最悪渡り廊下の封鎖ぐらいは引き出してくれ。参謀がいない間は姫路を司令代理として任ずる。」
「承知しました。」
「了解です!」
「修羅場をくぐり抜けてきた俺たちがE程度に負けるわけがないだろ、お前等!この戦いにとっとと勝ってみかん箱と速攻おさらばするぞ!」
「「「応よ!!」」」
このときのFクラスの面々の雄叫びは新校舎まで聞こえていたらしい。


「失礼いたします、Cクラス代表、小山さんはいらっしゃいますか。」
Cクラスでは友香さんが代表の地位に返り咲き、今日から復職することになっているのはムッツリーニにも確認している。
それなのに、僕の呼びかけにこのクラスの空気は逆に凍り付いてしまった。
何か不味いことでもしただろうか、肝心の友香さんはというと椅子からピンと立ち上がり、直立不動に成っていた。
ひそひそ話の一部一部に「お姉さま」やら「妃宮様」という奇妙な単語が聞こえたような気がするが、それらはあくまでも気のせいである。
そうだ、気のせいじゃなきゃいけないんだ。
「代表、しゃんとしなさい。妃宮さんに失礼でしょ」
彼女の隣に座っていたのであろう女性徒、確か北原さんだったと思う。
「う、うん。ご、ごめん。タイミングがね、タイミングが…あは、あはははは……」
「……出直した方が宜しいでしょうか?」
「ううん、大丈夫。なんでもないから…」
「代表、深呼吸でもしてみたらどうなのよ。ごめんね、ちょうど妃宮さんの話題が出ていたところだったから。」
聞きたくないことを聞いてしまった、とは言え仮面を外すわけにもいかない。
「まぁ、どのようなことを言われていたのでしょうか?」
「そうね、Aクラス戦での貴女の戦略についての是非だとか、どれほど貴女が第四
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ