二十一話
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ユイはもともとプレイヤーなどではなく作られたAIでメンタルヘルス・カウンセリングプログラムだったという。プレイヤーの感情をモニタリングし、問題を抱えたプレイヤーの元へ訪れて話を聞くというのがユイに与えられていたプログラムなんだそうだ
ユイは泣き出した。アスナが心配し近づくが首を振り拒絶する
「これすらも作られた…偽りの涙なんです。」そう言い謝った
ユイは話をつづける。始まりの日…つまりソードアートオンラインサービス開始のその日おおもとのプログラムカーディナルよりプレイヤーへの一切の干渉を禁止されたのだと。ユイはモニタリングだけを続けるしかなくなったのだがもともとユイのプログラムはプレイヤーのもとへ訪れ精神の問題を解決するというもの。しかし干渉はできない。その矛盾がエラーを蓄積させ徐々に崩壊していった。そう説明する。
ある日二人の特質した脳波を読み取ったのだと。その二人が会話や行動をするたびにユイは近くにいたい話をしたいと思うようになった。それは本来設定されていないルーチンでありついには実体化二人のプレイヤーホームで彷徨いだしたそれほどまでにユイはそれほどまでに壊れていたのだ。
この二人とはキリトとアスナだろう。
「お二人の姿を見てうれしかった。…おかしいですよね…わたし、ただのプログラムなのに…」
涙をあふれさせたその姿はもはやシステム上のものではない。そう感じられる
「ユイちゃん…あなたは本物の知性をもったAIなんだね…」
アスナが囁くように言うとユイは首を傾げる
「わたしにはわかりません…どうなってしまったのか…」
「ユイはもう、システムに操られるだけのプログラムじゃない。だからもう自分の望みを口にできるはずだよ……ユイの望みはなんだい?」
キリトが優しく、我が子を諭すように話しかける。
「わたしは…ずっと一緒にいたいです…!」
ユイが二人に駆け寄り抱きつく。二人もそれを包み込んだ
「ユイは俺達の子供だ。みんなで家にかえろう…」
キリトのその言葉にユイは首を振る
「もう遅いんです。…わたしが記憶を取り戻したのはあの石に接触したせいです。」
ユイの指を指す方には立方体の黒い石がある
「あれはGMがシステムに緊急アクセスするためのコンソールなんです。あれに触れてしまったわたしはもうすぐカーディナルによって消去されてしまうでしょう…これでお別れです」
ユイは微笑する。その顔はとても儚くきれいなものだった
「いや!そんなのいやよ!!」
「行くなユイ!」
二人が叫ぶ。俺はずっと黙ったままだった。…一つの可能性を探すため
「キリト!!」
俺が叫ぶと
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