二十話
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俺たちは教会に帰ろうとするその直前
「みんなのこころ…が…」
キリトの腕に抱かれていたユイが宙に視線をむけ右手を伸ばし悲しそうに呟く
「ユイ!どうしたんだ、ユイ!」
キリトが呼びかける。俺とアスナはユイが腕を伸ばす方角をみる
(上になにかあるのか?)
なにを感じてユイが腕を伸ばしているのかわからず困惑する
「あたし、ここにはいなかった…ずっと、ひとりでくらいとこにいた…」
何か思い出したのかと思ったが次の瞬間
「うあ…あぁ…あああ!!」
ユイが叫ぶとそれと同時に耳にノイズが走った
(ぐっ!?なんだ!?)
ユイは体のあちこちを崩壊させるかの様に震わせそれをアスナが抱きしめた
震え自体は数秒で治まったが俺たちの間には得体のしれない不安が立ち込めていた
(なんだったんだ…)
ユイは数分後には目を覚ましたが大事を取り一度俺たちはプレイヤーホームに帰り後日また教会を訪れることにした
次の日教会を訪れると今から朝食のようだ二十数人の子供たちが大きなテーブルを囲っていた。
俺たちは奥の小さなテーブルに招かれ座ると子供たちの食事が始まる
俺たちはその食事風景を見て、その元気の良さから凄まじいものを感じた。しかしそれと同時に心が温まるそんな気持ちにもなっていた。
サーシャさんのそんな子供たちを見る目は慈愛に満ちていた
この人は子供に頼り、支えられているという。しかしそれはこの子供たちも一緒だろう。この年で親と離れ離れになる寂しさ、虚しさというのは俺が一番知っている。しかし今こうして笑っていられるのはこの人がいるおかげなのだろう。
(帰ることができたら叔父さんに改めて感謝しないとな…)
この風景を見て俺は叔父への感謝がまた大きくなる。アスナも思うところがあるのか頷くとユイの頭をそっと撫でる
「サーシャさん…軍のことなんですが…」
キリトが軍のことを聞き始めた。いつからあんな犯罪者のようなことをしているのかと
その答えは半年前からだという。しかし軍でもそれを取り締まるものとがいるらしくどうやら派閥があるらしい。
この状況をヒースクリフは知っているのかとアスナに聞くと
「知ってるんじゃないかな…でもあの人ハイレベルの攻略プレイヤーにしか興味なさそうだし…」
「……」
俺は無言を貫き少し前のラフィン・コフィン討伐作戦のことを思い出していた
「まあ、やつらしいといえば言えるよな…」
そういうとキリトは玄関の方を見る
「だれか来るぞ」
訪れたのは女性で軍のユニフォームを着ている。一瞬警戒を強くしたが敵意がないように見えまた緩める
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