私は何も見ていない
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復役ですか?」
「昨日ゼオンから赤龍帝の篭手との聖母の微笑みの詳細な情報を貰ったの。赤龍帝の篭手には倍化以外にも譲渡と透過の力があるそうなの。詳細はドライグに聞くのが一番らしいけど」
「ドライグ?」
問いかけると赤龍帝の篭手が現れてドライグが話してくれる。
『ふん、あの男、用心深いにも程があるな。今までの赤龍帝も透過の力まで発現させれた者はほんの一握りの上に白いのと戦う事がなかったからな、書物に残っているとは思わなかった。確かにオレには倍化以外に倍化の力を他人や部分的な強化に使える譲渡、そして障壁や異能を完全に無視して力を叩き込む事が出来る透過の力がある。だが、相棒の力が低いからな。未だに倍化の力しか使えん。10日有っても譲渡で精一杯だろうな』
「その譲渡の力で減った魔力を増やせるなら問題無いわね。それで、どうやったら譲渡の力を使える様になるの?」
『ふむ、簡単に言うならアレだ。ゲームで言うレベルが上がって、一定以上の能力になれば解禁される』
「つまり」
『何でも良いから身体を鍛えろ』
ドライグに身体を鍛えろと言われた為に白音ちゃん監修の元筋トレが始まった。だけど、これって何なんだろう?押してもギリギリ動かない位の大きさの岩に延々と体当たり込みで押し続けるのだ。何でもゼオンが昔から鍛えている方法らしい。現在も続けているらしいけど、重量を聞いて耳を疑った。高重力で圧縮した20tの岩を押しながら、1辺が1mmのサイコロをマントで積み上げてジオラマを作るらしい。部室においてある屋敷の模型もマントだけで作った物だそうだ。昨日も小手を使ってお好み焼きを焼いてたけど、本当に器用だよね。
20tはスルーだ。龍とパワー勝負出来るって言っていたからそれ位は可能なんだと割り切ろう。そんなに力があるようには見えなかったし、少しだけ触れた手は女の子と比べれば硬いけど柔らかい手をしていたのになぁ。
白音ちゃんは私を監督しながら午前中に確保した獲物をナイフ一本で捌いていた。血抜きした鹿も猪も兎もバラバラにして毛皮も綺麗に剥ぎ取って、並べられた生首を見て気分が悪くなってリバースしたのは不可抗力だ。あんなつぶらな目をした首が幾つも並んでるんだもん、気分が悪くなってもおかしくないよね?
夕食は白音ちゃんがバラしたお肉や山菜を使った鍋だった。おいしいんだけど、解体現場を見ている身としてはちょっとね。夕食を食べながら他の皆がどんな修行をしていたのかを聞いてみた。
部長と朱乃さんは二人で魔法を展開速度と射出速度を重点的に鍛えているそうだ。内容はちょっとよく分からなかった。木場君は目隠しをした状態でギャスパー君が放つ魔力弾を切り払う訓練をしていたそうだ。なんでも師匠にそうい
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