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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
九校戦編〈上〉
宿舎到着×桐原と服部の会話
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だ?」

桐原の知る服部は、努力家であり自信家だ。努力に裏打ちされた自信家と言うべきかもしれない。二年生ながら三巨頭に次ぐ全校トップクラスの戦闘能力は、よく陰口を叩かれるような才能だけによるものではない。態度が傲慢なので、というのは友人であっても弁護できない。誤解されがちだが、才能以上に努力もまたトップクラスだ。少なくとも、桐原の見ている限りでは。努力と才能と実績、この三つの裏付けがあれば、そう簡単に自信を無くしてしまう事はないはず。

「お前は何も感じなかったんだな、羨ましいよ・・・・」

「なんだぁ?そりゃ、俺がバカだって言っているのか?」

「いや?鈍いとは思っているが」

「おい!」

服部は、他人から誤解されがちな、皮肉っぽい笑みを浮かべている。少しいつもの調子が戻ってきた感じであるが、自分をからかう為にという点は、桐原にとって些か複雑だったが、安心できるのに違いない。

「・・・・似合わないぜ?いったい何をクヨクヨしてるんだよ?」

多少の意趣返しを込めて、桐原はそう訊ねた。服部も、友人の不器用な思い遣りが分からない程に鈍感ではなかった。

「さっきの事故の時と化け物・・・・Dの時・・・・・」

「あ〜、ありゃあ、危なかったな。それにDを倒す者がすぐ近くにいるとは思えないがな」

「そう、何もしなければ重傷者が何人も出ただろう。死人が出たかもしれない」

「だが織斑兄妹が解決してくれたから、それでいいじゃねえか」

「そう。俺は何もできなかった」

「そりゃ、あの状態で魔法を使っていたらもっと収拾が出来なかっただろう。手出ししないだけでも、まともな判断力を残していたと思うぜ」

桐原の指摘は慰めにならないが、気休めにもならなかった。彼の指摘は客観的な事実分析に基づくものであり、全くその通りだと服部自身もそう思った。それでも服部の顔の色は晴れなかった。

「だが・・・・織斑は正しく対処して見せた。しかもあのサイオンの嵐の中でエレメンツの一つを発動させてから、俺達に向かってバカ野郎が最初の一言だった。その後に魔法式ごと車体を両断と消火を同時にして見せた。しかも最後のあの機械手は織斑さんのISで停めてみせた。その後からの記憶は曖昧だが、DとZと戦っている時でも素早く判断して倒した。会頭が言った雛鳥と本物というのは、魔法師の卵である俺達と本物の力を持った織斑に向けて言った言葉だと思えた」

「まあなぁ、あれについては俺も実力だけならば俺達以上に超えている。あんな無秩序な魔法式ごと消せるなんて代物は、俺達でも出来ないと思うぞ。魔法力や才能・努力が俺達にあったとしても、俺達では到底無理だ。魔法の資質ではなく魔法師としても資質問題だ、力比べでも織斑兄に勝てないだろう。それに織斑兄妹は一見普通に
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