キャノンボール・ファスト哨戒任務
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いると思われる場所を狙撃する。
爆煙を貫通するメガ粒子ビーム。しかし手応えがない。
どう来る…。
そのとき、右腕に銃剣を持ったサイレント・ゼフィルスが右斜め上から突撃してきた。
そう来るか!
即座にビームサーベルを取り出しこれを受ける。銃身に取り付けられた大型のナイフはビームサーベルで切り裂けなかった。
対ビームコーティングか?
だがつばぜり合いの状況はHi-νにとって有利だった。
腰部増加装甲から隠し腕を展開、ビームサーベルを発振し相手の腹部を狙い刺突する。
流石に予想外だったのか攻撃を掠めさせることには成功した。
距離をとろうとするサイレント・ゼフィルスに追撃のミサイルを放つ。
肩部と胸部合わせて16機のミサイルが射出され、サイレント・ゼフィルスに接近すると爆発した。
あらかじめミサイルユニットにVTFミサイルを装填していたのだ。
爆煙の中からサイレント・ゼフィルスが飛び出し、市街地の方に飛んでいく。その装甲は各部が破損していた。ある程度は効いたみたいだ。
「待ちなさい!」
それをオルコットが追いかけた。
どうする…。市街地でのISの使用は禁止されている。だが行かないと犠牲者がでる…。
……ここまでだな。借り物の機体で好き勝手は出来ん。
――――――――――――――――――――
Side和也
アリーナに戻ると、サイレント・ゼフィルスが市街地に逃亡しているところだった。
咄嗟にロングメガバスターで狙撃したが当たらなかった。
遅かったか…。
「間に合わなかったみたいだな。すまない」
『お前の責任じゃない。これは…俺の実力不足だ』
そう言った兼次の声は悔しそうに震えていた。
「…とりあえず楯無さんから指示を仰ぐぞ」
『ああ…』
アリーナの外、俺がファントムタスクと戦っていた場所の反対側に楯無さんはいた。
俺と兼次はそこに着地する。
その表情はどこか悔しそうだった。
「楯無さん、ターゲットを1人、処分した。これがそいつの使ってたコアだ」
回収したアラクネのコアを差し出す。
楯無さんはそれを無言で受け取った。
「サイレント・ゼフィルスに逃げられました。指示をお願いします」
兼次が言う。
「…あなた達はそのまま継続してアリーナの哨戒よ」
「…わかりました」
兼次も追撃に出たかったのだろう。その声には不満の感情が混じっていた。
「兼次、戻るぞ。気持ちはわかるが今は耐えろ」
「………」
それから約1時間後、サイレント・ゼフィルスに逃げられたという報告が届いた。
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