聖夜に捧ぐ『フローエ・ヴァイ・ナハテン』〜クロスクエスト〜
第三幕
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《投擲》スキルで投げた剣は、直線状に飛んでいく。つまり、技の起動の途中に障害物があると非常に邪魔だと言える。
すでに五十体以上の怪人を吹き飛ばしてきたので、積もった死体は相当な量になる。どうにかしてあのサンタを打ち抜きたいところなのだが、遠い。いくら《投擲》スキルがあるとしても、さすがに何キロも先に浮遊している大男を打ち抜くのは難しい。
だが、一応秘策はあった。
「せぁっ!」
短剣ソードスキル、《スマッシュウィンド》。斬撃を伴う突進攻撃で、サンタとの距離を詰めていく。
「ぎぎぇっ!」
「だぁぁっ! 邪魔だぞお前ら!」
とびかかってきたトナカイ男たちを切り裂き、投剣ソードスキル《シングルシュート》を連射して長距離の敵も来る前に倒す。
こうして、また死体の山を築きあげながら、徐々に、徐々に、サンタへと近づいて行き――――
「……来た!」
ついに辿り着いたその地点で。
リオンは、《投擲槍》を取り出した。本来ならば槍・投剣・体術複合ソードスキルを放つための専用装備。《チャクラム》などと共通する、複合カテゴリの武器だった。
その特性は――――ひたすら、長距離に大ダメージで激突することに、特化しているというもの。
「でぁぁぁぁっ!!」
ソードスキル、《ハイロング・ジャベリン》。威力よりも、ひたすら飛距離を追求したソードスキル。その威力はジャベリンを強化することでカバーしてある。
そして何より――――そもそも、《投擲槍》自体が、ヒット時の威力にボーナスがかかる武器なのである。
「Hooooo!?」
奇怪な叫び声をあげて、似非サンタクロースが大地に墜落する。
さぁ、ここまで来たらもう射程圏内だ。
「覚悟しろよ、サンタ野郎」
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