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『ポケスペの世界へ』
第三十五話
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俺達三人は無人発電所を出て、ヤマブキシティへと向かう。



――ヤマブキシティ――

「此処で私は別れよう。そろそろジムに戻らないといけないからな」

 ナツメは名残惜しそうに言う。

「わざわざありがとうなナツメ」

「フン、私が好きでしたまでだ」

 ナツメはそう言ってプイッと視線を逸らす。可愛いなぁ……。

『コガネシティ行きリニア、間もなく発車しまぁす』

 ん? アナウンスが流れたな。

「んじゃあ行くわナツメ。ほんまにありがとうなッ!!」

「……あぁ」

 リニアに乗り込んだ俺に、ナツメはそう言って俺に手を振った。

 ……デレですか? デレなんですか?

ピリリリリリッ!!

 そしてリニアは発車した。ナツメの姿はだんだんと小さくなっていった。



「……行ったか……」

 リニアが発車すると私はそう呟いた。

「やはりショウは面白いな」

 私は思わず笑う。あいつの思考は斜めかもしれんな。

「さて……ジムに戻るか」

 私はヤマブキ駅を後にしてジムに戻った。







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