原作開始
クラス代表決定戦
同居人 意味《一緒に住んでいる家族以外の人》
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、録画してあるドライブも見ないと……。そんなことを考えながらもディケイドのBOXを取り出す。
その時だった。ノックの音と共に声が聞こえたのは。
「ノックして、もしも〜し」
力が抜けてしまった。立ち上がるときに倒れなかった自分を褒めたい。そして、今の言葉に対する素直な感想を扉の向こうの相手に伝えた。
「……キョン? ジョセフ?」
「あ、良かった。どっちも通じた」
どっちのニュアンスでもあったらしい。
扉の向こうにいたのは、写真で見た二人目の男性操縦者、賀狩彼方だった。本音が、遥さんに似た言葉を言ったという人。写真で見たときにも思ったけど、顔が似ている。そして実際に会ってみて思ったのは、遥さんのあの優しい雰囲気にそっくりだ。
そんなことを私が考えている間にも自己紹介等は進んでいった。深く考え事をしていたときに話しかけられたので、返事がどもってしまったこともあった。
彼方くんが荷物を置こうとしたときに、
「伝説のアイドルd……もとい、ディケイドの全巻BOXじゃないか!」
さっき出しておいたディケイドに反応した。
「やっぱり彼方くんもディケイド知ってるんだ」
「勿論! 何せ俺はディケイドにな……」
そこまで言って止まった。なんかすごく動揺した感じになっている。な? 『な』の続きはなんだろう? な……『なりたい』? それは私も一緒。……『なれる』? ちょっと待って私。それはありえない。あれは特撮の世界の産物だから。でも、1つだけ可能性がある。一人だけ、ディケイドになれる人を私は知っている。もしかして……
「な……何度も睡眠時間を削られたからな!」
「……そっか。私も同じ」
違った。でも、この人は確実に何かを隠している。私達も人のことを言えないけれど、彼は私達の秘密よりももっと重大な何かを隠している。そんな気がした。
話はそれから仮面ライダーについての話になった。彼方くんはファイズが好き。それを聞いたとき思わず食い付いてしまった。ファイズはあの時私達を救ってくれた遥さんがカメンライドした仮面ライダー。
彼方くんはアクセルフォームのときの風を感じられる演出が好きらしい。結構マニアックなところを見てる、この人。
そして、私は彼方くんにセンチピードオルフェノクに襲われ、ディケイドである遥さんに助けてもらったときのことを話した。何故か、彼には話してもいいような気がした。彼方くんは真面目に私の話を聞いてくれた。彼は馬鹿にはしなかった。ただ、彼の瞳が罪悪感で彩られていたのが気になった。
話は終わり、私はふと思い出していた。そういえば、遥さんに私達はストラップを渡していた。お姉ちゃん達と四人それぞれのイメージでお揃いで買った猫のストラップ。今もあの人は持っていてくれているだろう
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