暁 〜小説投稿サイト〜
闇を祓う者〜他人の恋愛見てニヤニヤし隊〜
原作開始
クラス代表決定戦
同居人 意味《一緒に住んでいる家族以外の人》 
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れば楽にはなれるんだろうな。

『彼方くん』
『分かってる。そんなことはしねぇよ』

 ルナが意識を飛ばしてくる。そんなことすればどうなるのかは考えたくもない。

「でも、二年前お姉ちゃんが手掛かりを見つけた」
「え、マジで」

 思わず素で聞き返してしまったその言葉に簪は頷く。え、嘘だろ。何時!? 何処のやつ!?

「それの出所はドイツだった」
「ドイツ?」
「そう」

 心当たりは一つしかない。

「二年前のドイツというと、第二回モンド・グロッソがあったな」
「そう。お姉ちゃん達が見つけたのは、そこでその人とアビスが戦っている映像だった」
「アビスってディケイドに出てきた仮面ライダーアビスか?」

 簪はまた頷いた。あの時の映像か、残ってたのか。というか映像があったんだな。

「でも、その人、遥さんの行方はそれ以降分からない」
「そっか。大変な目に遭ってたんだな。というか、そんなこと調べられるなんて、簪の実家はどんな所なんだ?」
「それは秘密」

 そりゃ、「対暗部用の暗部です♪」なんて言えないわな。というか、簪と楯無さんは姉妹仲が悪かった筈なんだが……なんか仲良さそうだな。とりあえず、楽しくやれそうだな。


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 Side簪

「かんちゃん、かんちゃ〜ん」

 本音がそのダボダボな制服の袖を揺らしながら、私の方へ向かってくる。本音的にはおそらく走っているつもりなんだろうけど、周りからすれば、完全に歩いているスピードだ。ようやく私のところまでたどり着くと、

「お疲れ様。それで、どうしたの? 本音」
「私のクラスに男子が二人ともいるのは知ってる〜?」
「うん。織斑一夏、織斑先生の弟。賀狩彼方、その織斑一夏の幼なじみ。この二人でしょ?」
「その賀狩くんがね、面白いことを自己紹介で言ってたんだ〜」
「何て言ったの?」
「『この世界には知らなければいけないことと、知ってはいけないことの二つがある』って」
「それって!」

 お姉ちゃんが見つけた映像の、遥さんの台詞にそっくりだ。でも、

「遥さんは今、二十代後半ぐらいの筈」
「やっぱりそうだよね〜」

 十年前のあの時で今の私達よりちょっと上という感じだった。

「でも、一応気にしておくね。ありがと、本音」

 特撮の世界であるディケイドが実在するんだ。何があってもおかしくない。

「どういたしまして〜。じゃあまたね〜」

 ダボダボな袖をブンブン振り回す。

「暇だなぁ。どうしようかな。あ、そうだ」

 部屋に戻った私は本音から遥さんの話を聞いて、またディケイドを見たい気分になった。でも
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