なぜか彼や彼女はLINEを始める
[3/4]
[1]次 [9]前 最後 最初
僕は友達が少ないとか聞くと思うんだ。いや、友達いるじゃん。そういうファッションで独り気取って「俺友達少ねぇわ(笑)」みたいなネタにして自分のアイデンティティ確保するのやめてくんない?こっちはガチなの。青春の三年間という何ものにも代えがたい時間を犠牲にしてボッチやってんの。しかもあいつ何人もの女とイチャコラしやがって、最近のラノベらしく僕は友達が少ないけど部室に何人もの女をはべらせて青春していますとか長文タイトルに改名しろよ。
まぁ、何が言いたいってモテるやつは全員死ね。
「あ・・・・・・いやその、ごめん」
そういう反応が一番ハートを傷つけるんですけど。
「用事があれば電話をすればいいだろ。それに家族カーストも最下位の俺に発言権はないんだ。よく小町からLINEの比企谷家専用のグループチャットで家族会議した結果を聞かされるんだが、俺はそんな会議誘われたこともないし、そこでの発言権もおそらくない」
「あーなんか、ほんとごめん」
伏目がちで謝る由比ヶ浜に悪意はないのだろうが、自虐話を真剣に同情されたり、謝られると本当に心が痛い。
話題を変えようと表情まで変えて俺に手を差し出してくる由比ヶ浜。
「ちょっとスマホ貸してよ、あたしが登録したげるから」
「ん」
特に否定する理由もないので渡してやる。
受け取った携帯をポチポチしている由比ヶ浜を眺めていると、作業を中断してこちらを不審者を見るような目で見つめてくる。
「な、なに?あたしなんかへん?」
「いや」
こいつ携帯の操作すんの早すぎんだろ。
「はいできたー」
由比ヶ浜の連絡先が登録されたであろう俺の携帯が手渡される。
「てかヒッキー、登録されてるの小町ちゃんだけだし、登録名が『マイラブリーシスター』って・・・・・・キモッ」
「それは本当に気持ち悪いわね」
雪ノ下が本に目線を向けたまま俺を罵る。話聞いてたのかよ。
「俺が登録したわけじゃねえ」
リビングで千葉放送にチャンネルを変えようとしていたきに、小町が「これ小町的にポイントたかーい。妹の高感度プラス100」って良いながら俺の携帯触ってたのを思い出した。
「あやしー。ヒッキーってシスコンなとこあるし」
「ねぇよ。少し妹が可愛くて仕方が無いだけだ」
「それシスコンだし!」
ほう、正直アホだと思っていたが俺のシスコンを見破るとはな。
「つうかお前が登録した名前も相当ひどいけどな」
星とか符号みたいなやつだったりミミズの這った後のような言語やらが、名前の両脇にたくさん修飾されている。
「やー、かわいいじゃん」
「なんだよこのゴテゴテした意味のわからん記号は。普通に『結衣』でいいだろ。最早誰
[1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ