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やはり俺の日常風景は間違っている。
なぜか彼や彼女はLINEを始める
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ら。あなたと同じ部分ということはつまり改善点になってしまうの。無駄な苦労をかけさせないで」

「そんなことを言うとブロックされるぞ」

「今までにブロックをされたことは無いの。それに、私の友達は姉一人でその姉は既にブロックしているから、これからブロックされる可能性もないわ」

 得意気に言っているが何一つ誇れるとこはないと思うぞ。怖いから言わないけど。
 こいつなんでLINEインストールしてんだよ。

「てことは私が始めての友達なんだ!なんか嬉しい。ゆきのんってなんだかんだで最後には仲良くしてくれるよね」

 え、さっきの暴言って友達認証を肯定する言葉だったのかよ。ラインどころかリアルの人間関係までブロックします宣言だと思ったんだけど。こいつアホのくせに雪ノ下の言葉をポジティブに解釈する検定2級は持ってるな。

 手に持った携帯電話をブンブン小刻みに振り出した由比ヶ浜を見て、雪ノ下は視線で「あなたは一体何をしているの」と言っていた。

「ゆきのんもはやく」

「私にもそのバーテンダーごっこをやれという意味かしら」

「違う違う。こうやって振れば、なんか電波っぽいのが飛んで勝手に友達に登録されるんだよ」

「私は友達になると言ったかしら・・・・・・」

 と言いつつも携帯の画面を操作し始める雪ノ下さんはまじでツンデレだと思いました。携帯をしばらくポチポチして由比ヶ浜と同様にバーテンダーごっこをする雪ノ下。

「これでいいのかしら」

「うん、おっけーだよ。ゆきのんありがとー!」

「お礼を言われる謂れは無いと思うけれど」

 言われる謂れはないってちょっと面白いなと思って少しニヤッとしてしまうと、絶対零度の眼差しでこちらを睨む雪ノ下と目が合った。

「死ねば?」

「俺にはニヤつく権利もないのか」

「あなたの口角が上がるたびに周囲のエネルギーとか幸せが無くなっているの」

 俺の口にはエネルギーの法則を無視する力があったのか。俺マジ人類最終兵器。
 由比ヶ浜はデンパ・シェイキングに満足すると、反対側にいる雪ノ下から離れて俺の方へ来た。

「ついでだしヒッキーもLINE教えてよ。ついでだけど」

「小町が俺の携帯勝手にいじってダウンロードはしてるんだが、俺には使い方が分からん」

「うっそ、二人ともLINEないと生活苦しくない?」

 LINEって生活必需品なの?近頃の若者は『もしも無人島に行くなら絶対に持って行くものを一つ選べ』に「LINE」って回答するのかな。しねえな。しぬし。

「困ったことはないけれど」

「じゃぁ、友達とか家族とどうやって連絡してるわけ?」

「俺はソーシャルアプリやらSNSが反吐が出るほど嫌いだ。なぜなら俺に友達はいないから」
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