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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第6話:嫌よ嫌よも、好きのうち……なワケないだろ!
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壊される様な激戦になる事はありませんでした。しかし、実力が拮抗している者同士が戦いをすれば、周囲に及ぼす
影響
(
被害
)
は計り知れず、二度と起こしてはならない過ちだと学んだのです」
「では……今日は何を話し合う予定で?」
「はい。その後も“自称最強”の挑戦者は絶える事なく、陛下への負担(時間的&精神的)が大きく、打開せねばならない案件である事は事実」
「では、今日はその打開案を「いえ違います殿下。打開案の概要は既に決まっており、先ずは殿下にその旨をお伝えしようと思っております」
既に概要は出来てるの!?
「流石ウルフ君だね、もう打開案を用意してるなんて……グランバニア国王の懐刀と呼ばれるだけはある」
「恐縮です……が、概要案を出したのは私ではありません、殿下」
え? じゃぁ誰が……?
「殿下の妹君が打開案を提示してくれました」
「マ、マリーが!?」
不安だなぁ……あの
娘
(
こ
)
は父さんに似て非常識な所があるからなぁ……
あ、でも……既に議題とされてるってことは、それなりに有効だと思われてるのかな。どんな案だろうか?
「それで具体的にどの様な打開案でしょうか?」
「はい。数年毎に武術大会を開き、その優勝者にだけ“陛下との手合わせ”を許そうという事です」
なるほど、それなら父さんも楽だろうし、周囲への
影響
(
被害
)
も場所を選べば問題なくなる。
「良い案ですね、僕は賛成です」
「もうお前の是非など問題じゃない。この提案で動き出してるんだよ……だからウルフが機嫌悪いんだよ(笑)」
はぁ? もう動き出してて、それの所為でウルフ君が機嫌悪いのって……どういう事?
「殿下がいらっしゃらない時の会議で、私がこの提案をしたら……満場一致で可決されました。そして、その後で陛下が仰ったんです……『どうせなら一石二鳥……いや三鳥くらいは狙っちゃおうぜ』と……」
一石二鳥や三鳥?
「つまりこの武術大会を大々的な催しとし、経済的効果も発動させてしまおうと陛下は仰いました。具体的には、武術大会に一般の観客を入れる。海外からも武術大会を見に来て貰う。そうすれば近隣の商店や食事処は収入が増え、宿屋も客が舞い込み潤う。勿論、見物料も取る様にすれば儲かるでしょう」
「ちょ、ちょっと待って下さい! いくら何でもそれは……第一、父さんと戦いたがる馬鹿がそんなに大勢居るとは思えません。世界中から見物客が訪れるとは……」
「そこは大丈夫です。陛下の提案では、優勝者には優勝賞品の選択をさせるんです。つまり陛下と戦う事を望む者は『陛下と手合わせ』を選択、お金が欲しい者は『優勝賞金を』と宣言。また今後の話し合いで決めて行こうと思いますが、それ以外の事で報いるのもありだと思います」
「そういう訳で、今日は細かい部分を決める会議
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