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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第2話:トップは無能でも務まる……部下が超有能ならね
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ントウムシのサンバ』とか『CAN YOU CELEBRATE?』だと思う。
だが皆を泣かすのは私だ!
グランバニアの歌姫こと、プリンセス・マリー様なのだ!
マリーSIDE END
(グランバニア城・国王主席秘書官執務室)
リューノSIDE
なんかマリーがトリップしちゃってる。
何を考えてるのか想像できるが……今は放っておこう。
私としてはウルフの負担を少しでも軽減できないか模索中なのだ。
何か手伝えないかな?
チラリとウルフに視線を向けたが、「大丈夫だよ」と優しい目で頷き書類の山に視線を移す。
あぁ……なんてもどかしいのだろうか。
初めてお父さんに怒りを感じる……
今なら、ティミーがお父さんに怒鳴っていた気持ちが解るわ。
以前は父親に反発するムカつく奴だと思ってたけど……
結婚式では心から祝福できそうだ。
ここに居ても邪魔なだけそうだし、トリップ中のマリーを連れて国王主席秘書官執務室から出て行く。
そして隣の国王執務室に駆け込み、大声でお父さんに文句を言う……つもりだったのだが、部屋の手前でビアンカさんに捕まり、グランバニア城内にあるカフェへ連れて行かれた。
(グランバニア城・カフェ)
このカフェは、まだ国民がグランバニア城の1階と地下1階に住んでた時の酒場の名残で、現在は同じオーナーが兵士達の為にカフェを経営している。
勿論、兵士だけでなく城内に勤める者や城外からの客も居り、大変賑わっている。
「貴女達……リュカに文句を言いたいんでしょ」
カフェの席に着き紅茶を注文した所でビアンカさんが図星を突いてくる。
「私は違うわよお母さん! ウルフが大変なのは解ってるけど、お父さんの行おうとしてる事が重要なのも理解してるから」
卑怯にもマリーは自分だけ説教を逃れようとしてる。
「本当かしら? まぁ良いけど」
ビアンカさんも疑ってるが、これ以上の問答を避ける為納得した。
私としては深く突き詰めてほしいわ。
「リューノは“ティミーの結婚式騒動”が巻き起こってる最中に、リュカが国政を進めすぎると考えてるのよね」
「は、はい」
お父さんの事を批判するのは気が引ける……特にビアンカさんの前だと。
「別にリュカもウルフ君を苛めるつもりで仕事を増やしてるんじゃないのよ。考えてもみなさい……リュカは今まで真面目に仕事してこなかった……と言うと語弊があるけど、それ程心血を注いでは仕事をしなかったわ」
「そうです。それなのに突然真面目になって……変ですよ!」
「真面目なのが“変”って困ったもんね(笑) リュカだってね本当は以前から全力を出したかったのよ。だけど出来なかったの……何でだと思う?」
「ふ……不真面目な人だから……」
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