第一章
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「じゃあどうしてないでごわすか」
「わかりもうさん」
徳兵衛も首を傾げるばかりだった、真っ裸のまま。女房に対して全部見せながらそのうえで言うのだった。
「このままではおいどん丸出しで過ごさせねばならんでわすか」
「おいの貸そか?」
ここでこう言ったかよだった。
「おいの褌着けるでごわすか」
「例え女房でも他人の褌ははかん」
徳兵衛はこのことは強く言った。
「それが男でごわす」
「薩摩の男でごわすな」
「そうでごわす、おいどんはおいどんの褌しか着けないでごわす」
「じゃあちょっと持って来るでごわす」
かよはここまで話したところでこう返した。
「それまで待っているでごわす」
「それならでごわす」
徳兵衛も待つことにした、何はともあれ褌を穿かなくては話にならない、少なくともこれだけは身に着けなくてはだ。
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