第17話 =穴の底で=
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っ!?」
「あたし、あんたのこと好きになっちゃったかも!!」
「なんだってー!?全然聞こえない!!!」
「なんでもなーい!!」
最後のリズの叫び声の直後リズが手を引っ張り抱きついてきた。これにはびっくりしたけどなぜか一応会話として成立してるのは気のせいなのか?
よくもまぁリズはこの中で俺の声が聞こえるな…なんてことを思いながら俺たちはどんどん落ちていく。
「せぇっっっの!!!」
俺は大剣をスノーボードのようにして乗り空気の抵抗をさらにつけた。
そしてそのまま雪で覆われた地表に着陸し長い間本当にスノーボードのように滑りブレーキをかけ止まった。
「…ふぅ…無事着陸っと」
俺は一息つきながらリズを地面に下ろす。上空では俺たちを見失った白竜が旋回している。
スノーボードに使った大剣をいつものように手の周辺で回し鞘に収める。
「アイテムの取り方は広めておくからさ、お前はのんびり暮らせよ…じゃあな!」
以前モンスターは一定のアルゴリズムで動いているという考えを完全に破壊されたことがあるので俺はそうつぶやき手を振る。
俺の真似か、リズも同じように手を振っていた。
それが見えたのか、聞こえたのか判らないがそのまま白竜は巣へ戻っていった。
「それじゃあ帰るか」
「そうね」
「昨日使えなかったクリスタルでも使うか?」
そういい俺は転移結晶を出すがリズがそれを制し歩いて帰ろうと提案した。
俺もそれに乗っかり55層の転移門に向けて歩き出した。
途中でリズが俺の手を握り隣についたことには少々驚いたけど。
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