第148話
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「お前って本当に不幸に巻き込まれやすいよな。」
上条の話を聞いた麻生は少し呆れながらそう言った。
部屋にいないインデックスを捜して地下街まできたが、そこで打ち止めと出会ったらしい。
「そう言えば、恭介は打ち止めと会った事あるみたいだけど、どこで知り合ったんだ?」
「『妹達』の件で知り合ってな。」
本当は一方通行と打ち止めの入院生活まで面倒を見たほどの仲だ。
しかし、今の一方通行と上条を会わせようとは思わなかった。
会わせて喧嘩にでもなったら止める役なのは麻生だろう。
そうなると、とても面倒臭い。
なので適当に返事をしてはぐらかせた。
さほど興味もないのか上条の方もふ〜ん、と適当に言う。
彼らは未だにファミレス内にいる。
食事を楽しんでいた客や従業員は倒れていて不気味な雰囲気が漂っている。
「なぁ、恭介。
話の前にこの人達を助けられないのか?」
どうしても死んでいないとはいえ、倒れている人を見捨てるような感じになったのが嫌になったのか上条がそういう。
「無駄だ。
そいつらは魔術で昏倒している。
俺が治療した所で魔術が再発動してまた昏倒させる。
『魔女狩りの王』と同じだ。
核の霊装を破壊しない限り、術式は半永久的に発動し続けるだろうな。
術者本人が解除すれば話は別だが。」
その言葉を聞いて上条は少し考える。
術者本人というのはあの前方のヴェントで間違いないだろう。
彼女自身、本命が効かないと発言していた。
言動や行動を見た限り、目標である上条と麻生が死なない限りこの人達は目を覚まさないだろう。
下手をすれば、あの時のように昏倒している人達に魔術を使うかもしれない。
そう思うと自然と拳に力が入った。
「俺の能力で本命を破壊できればいいんだが、この能力は曖昧な所があってな。
ヴェント本人を倒した方が早いだろうな。」
麻生は割れたウィンドウから出て行く。
上条もついて行こうとしたが、すぐ近くで携帯電話が落ちている事に気がつく。
オモチャのように見える甘い味のグロスや可愛らしい子供用携帯電話の様だ。
その付近には打ち止めがいた。
ヴェントの戦闘が激化すると判断した上条は打ち止めを裏口から逃げるように言った。
その際に打ち止めが落したのだろう。
それを拾って麻生の後について行く。
出て行く途中で麻生は店内で倒れいる場違いな人物たちに視線を向けて言った。
「おい、あいつらはどうして此処にいる?」
上条がその視線を追い掛けると数人の黒ずくめの男達が倒
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