第148話
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なら自信のある発言しかしない麻生からあんな言葉を聞いた上条は少し驚いている。
ふと、打ち止めの携帯電話を思い出す。
その電話帳にある電話番号から手当たり次第かけていく。
ヴェントの事も重要だが、あの子の事も気になっている上条はこの子の携帯電話の知り合いに協力して貰おうと考えた。
最初の二人は連絡がとれなかった。
だが、三人目になって連絡がとれた。
美琴は雨の中を小さいビニール傘を差して歩いていた。
寮の門限時間は刻一刻と迫っている。
それを分かっているのだが、特に慌てる素振りをせずに街中を歩いていた。
先程、白井から連絡を貰い白井の方も風紀委員の仕事で寮には戻る事ができないらしい。
二人は同じ部屋に住んでいるので片方が居なければあの鬼寮監に言い訳ができない。
こりゃあ、減点確実ね、と呟きながらある人物を捜していた。
麻生恭介である。
罰ゲームと言う名目上、地下街で麻生とペア契約をした。
その時に貰ったゲコ太のストラップがある。
美琴はそのストラップが欲しい為に罰ゲームを使い、麻生とペア契約をさせた。
途中にハプニングがあり麻生は途中でどこかへ行ってしまった。
写真を撮ったので、それを見せると手続きが進みペア契約が成立した。
店員は麻生が居ない事に少し疑問に思っていたが、仕事上お客様に失礼な事を聞いてしまう場合があるので無視した。
ストラップを手に入れる事ができた、しかもピョン子というゲコ太の彼女的なポジションのストラップも貰う事ができた。
それはそれで嬉しかったのだが、その二つのストラップを見て美琴はふと思った。
これは彼氏彼女がお揃いでつけるストラップなのでは?
そうなるとペヤ契約をして同じのを二つ貰った。
おそらく彼氏にも二つ渡してお揃いストラップとしてつけたり、別々のストラップをつけたりするのだろう。
何より手続きしただけで、美琴は麻生の携帯番号を知らない。
ストラップ目的とはいえペア契約をしてお互いのアドレスなどを知らないと言うのもおかしい話だ。
なので、美琴は降りしきる雨の中麻生を捜していた。
「ったく、あの馬鹿はどこにいるのよ。」
思わず独り言を呟く。
番号は交換していない。
一応、契約の際に資料として手渡されているので知ってはいるのだが、知らない番号からかけられても麻生が出ないかもしれない。
美琴自身、直接会って一言二言、言ってやりたいと思っているのでかけるつもりはないのだが。
(結構歩き回ったし、これは後日に改めた方が良いかしらね。)
そう考えるも捜索は続行する。
その時だった。
ちょうど、前の通路で麻生は走り去って行く姿を見かけた。
美琴は傘
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