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離れられない愛
第二章
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はそれを言おうとはしなかった。
「しかし」
「しかし?」
「どうしたというのだね」
 ミケランジェロだけでなくダ=ビンチも彼に問うた。
「いえ。この仕事は必ず実りのあるものになります」
 ラファエロは二人に対して微笑んで述べるのであった。
「必ずや」
「そうだな。わしもそう思う」
「私もだ」
 このことについてはダ=ビンチもミケランジェロも同じ考えであった。彼等も今回引き受ける仕事は必ず実りあるものになると確信していた。
「それではだ。早速取り掛かるか」
「あんたには負けんぞ」
 ミケランジェロは早速ダ=ビンチにライバル心を剥き出しにしていた。ラファエロはそんな彼を苦々しい顔で見ていた。彼等の関係は仕事とは別にこのままだった。

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