第五十一話 贈り物
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ルナはヘッドパーツを外して、自室のベッドで寝ていた。
彼女は寝る時に髪を纏めている。
普段は男勝りな性格ゆえに身嗜みにこだわらないタイプと思われがちだが、そのまま寝ると髪が絡まるために髪留めで纏めている。
この髪留めはアクセルから貰った物なのであった。
ルナがヤコブに向かう前の出来事。
アクセルは今日がルナの誕生日だと言うのを知り、彼女に渡す物を考えていた。
しかし、男しかいないレッドアラートにいたアクセルに同い年の女の子が喜びそうな物が分かるわけがない。
アクセル『取り敢えず、エックス達に聞いてみよう』
司令室に向かうと、エックス、ルインがいた。
エックス『アクセル?』
ルイン『どうしたの?』
悩んでいるように見えるアクセルにエックスとルインが疑問符を浮かべた。
アクセル『ねえ、ルナってどんなものを貰うと喜ぶかな?』
エックス『え?』
ルイン『ああ、今日はルナの誕生日だっけ…』
アクセル『そうなんだよ。でも僕、女の子にプレゼントなんかしたことないし…』
ルイン『ゼロには?』
アクセル『ゼロがこういうの分かると思う?』
ルイン『思わない』
アクセルに聞かれたルインがキッパリと言うとエックスが苦笑したのが見えた。
確かに女心にかなり疎いゼロが女の子が喜ぶプレゼントが分かるのかといえば、分からないだろう。
ハッキリ言って毎年のアイリスの誕生日プレゼントは本人の願いを叶えることで何とかアイリスの誕生日を乗り切っているくらいだ。
アクセル『ルイン、アドバイス頂戴?』
ルイン『そうだね…』
可愛い後輩のアクセルの頼みにルインは、口元に手をやると考える。
そして次に口を開く。
ルイン『気持ちが篭っていれば、いいと思うよ?くれるだけで嬉しいし、何よりその気持ちが貰えるだけで私の場合は満足だよ』
エックス『そうだな。無理に高価な物を買うより、自分のことを思ってくれる気持ちが大事なんだと思う。』
アクセル『気持ち…分かった。ありがとう』
ルイン『そうだ。ルナは戦闘型だから、あまり邪魔にならない物の方がいいと思うよ』
アクセル『うん。』
ルインのアドバイスに頷くと、急いで街に向かう。
ルイン『エックス、アクセル可愛いね』
エックス『アクセルとルナを見ていると心が穏やかになるよ。あの子達には人を元気にする力があるのかもしれない』
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ