第三章
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することがなかった。とりあえずゲームでもしようと位しか考えていなかったのでその申し出に頷くことにしたのだった。
「いいけれど」
「じゃあ決まりね。私のお家に来て」
「うん」
「今からね」
言いながらその顔を少し俯かさせた霞だった。
「来てね」
「それじゃあね」
こうして二人で霞の家に入った。翼にとっては見慣れた玄関で見慣れた家の中だった。和風で廊下は木で。その木の階段を登って霞の部屋に入った。二階は一介とは違い洋風で彼女の部屋は緑の絨毯が敷かれそしてベッドもある。その他は女性アイドルグループのポスターが壁にあり机には参考書が奇麗に置かれている。そして熊のぬいぐるみも一緒に置かれそれが少女めいたものを醸し出していた。
翼はその部屋の中を見て変わらないな、と思った。少し前に彼女の部屋で二人で勉強したがその時と同じだった。しかし全てが同じなのではなかった。
彼が部屋に入るとだった。霞はそのすぐ後ろにそっと入りそれから。後ろ手で鍵を閉めてしまった。それはその音でわかったのだった。
「鍵?」
「あのね、今日だけれど」
ここでも俯いて彼に述べてきた。
「お父さんとお母さんいないの」
「おじさんとおばさんがいないって?」
「嘘ついて御免なさい」
次にはこう言うのだった。
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