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ソードアート・オンライン〜十一番目のユニークスキル〜
唯一無二の不確定因子
第一八話 悔いなき選択
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実なんだ・・・・・・蘇生アイテムも使ったけど、それすらも・・・・・・」
クラインの呼びかけに、キリトは顔をあげて、言い返す。だが、途中で再び視線を下に向けた。その視線を追うと、強く握りしめられ、震えている拳があった。
「間に合わなかったってのかよ・・・・・・」
そんなキリトの様子で悟ったのだろう。クラインまでもが顔を伏せて、嘆いた、その時。
先ほどクライン達がやってきた方向から、新たな一団の訪れを告げる足音と金属音が響いてきた。やたらと規則正しいその音に、アスナはキリトの腕に触れ、ささやいた。
「キリト君、<軍>よ!」
注意と同時に、森で見かけた重装部隊が二列縦隊で部屋に入ってきた。しかし、森で見た時ほど整然とはしていなかった。足取りは重く、ヘルメットから覗く表情には疲弊の色が見て取れる。
アスナ達とは反対側の壁に停止した軍の部隊は、他の十一人とは明らかに違う装備を付けた指揮官らしき男に、「休め」と言われると崩れ落ちるようにその場に座り込んだ。
男はそんな仲間の様子に目もくれず、こちらに向かって歩いてくる。そして目の前で立ち止まると、ヘルメットを外し、こちらをじろりと一通り見まわしてから、男は口を開いた
「私は、アインクラッド解放軍所属、コ―バッツ中佐だ」
「キリト。ソロだ」
キリトはイライラしたような表情で吐き捨てた。しかし男はそんな様子を見ても意に介さず、軽く頷いて、横柄な口調で聞いてきた。
「君らはもうこの先も攻略しているのか?」
「ボス部屋の手前までだ。どうせマップデータが欲しいんだろ? くれてやるからさっさと消えてくれ」
キリトは言いながら手元を操作している。迷宮区のデータを送信しているのだろう。男はキリトを一瞬睨むも右手を動かす。そして「協力感謝する」と感謝の気持ちなどかけらも無さそうな声を残し、くるりと後ろを向いた。キリトはその背中に向かって声をかける。
「ボスにちょっかい出す気ならやめとけ」
コーバッツ中佐と名乗る男はわずかにこちらを振り向いた。
「・・・・・・それは私が判断する」
そう言い残すと部下を引き連れ上層へと続く出口に消えた。規則正しい足音が聞こえなくなった頃、クラインが少々心配そうな声で、一言。
「・・・・・・大丈夫なのかよあの連中・・・・・・」
「いくらなんでもぶっつけ本番でボスに挑んだりはしないと思うけど・・・・・・」
アスナはやや心配そうに呟く。キリトはそんな二人を見て、少し考える素振りを見せる。
「・・・・・・一応様子だけでも見に行くか。万一の可能性もあるしな・・・・・・アスナはどうする?」
キリトはアリスの件について聞いているのだろう。アスナはアリスとキリトの言葉を思い出し
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