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ソードアート・オンライン〜十一番目のユニークスキル〜
唯一無二の不確定因子
第一八話 悔いなき選択
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「俺はリオンの前に一度、大切な人をなくしているんだ・・・・・・」
アスナは息を飲んだ。そんな過去があるなんて思いもしなかったからだ。同時にそんな彼に罵声を浴びせたことにひどく後悔した。
キリトはそんな心情に気付かず、少しだけ語った。
「その時、俺はあるクエストに出現するイベントボスを倒すために無茶なレベリングを繰り返していた。俺と縁があるみんなはそれを知った途端止めに来たよ。でもそれを無視してずっと死と隣合わせの日々を送っていた。しかもそれだけじゃない。目的のクエストの日、俺を心配して追いかけてきた友さえも殺そうした」
アスナは黙ってキリトを話を聞いていた。それでも心のモヤモヤは消えない。例え経験したことがあったと聞いても、引き下がれない。それだけ頭に血が上っていた。
「だからわかるんだよ。今のアリスに届くのはリオンの言葉だけだ・・・・・・」
「それでも――――!?」
アスナが反論しようとした時。
不意に下層側の入り口から鎧をガチャガチャさせる音が聞こえた。その音にアスナは途中まで言いかけた言葉を止めると、身体をそちらに向けた。
現れたのは見覚えがあるパーティーだった。ボス戦で顔を合わせたことがある。人数は六人。ギルドの名前は確か〔風林火山〕と言う名前で、リーダーの名前は確かクラインと言ったはず。
アスナが記憶をたどっていると、六人パーティーの内の一人が笑顔で近寄ってきた。
「おお、キリト! しばらくだな」
その挨拶にキリトは元気のない声で返す。
「クラインか・・・・・・」
「どうした? お前にしちゃあ珍しく元気がねえじゃねえか。なんかあったの・・・・・・か・・・・・・?」
クラインと呼ばれた男は近くでキリトとアスナの顔を見た途端、心配した表情を浮かべた。恐らく、二人の頬に涙が流れていたからだろう。
「・・・・・・リオンが死んだ」
「は?」
キリトは少し迷う仕草を見せ、先ほどの出来事を伝えた。この男もリオンとゆかりがある人物なのだろう。長身の男はその事実を聞いた瞬間、信じられないと言う声をあげた。
「さっき、ラフィンコフィンのPoHと新しく入ったメンバーだと思われる一人と交戦した。その時、リオンが俺も知らないスキルを使って、二人を撃退したまではよかった。でも・・・・・・でも、その後に、リオンのHPがなぜか0になって、そのまま・・・・・・」
キリトはそこまで言うと、俯いた。その様子を見たクラインは、額に巻いたバンダナの下の目から涙がこぼすと、叫んだ。
「うそ・・・・・・だろ・・・・・・あのリオンが? おい!! 嘘だって言ってくれよ!! キリト!! キリト!!!!!」
「嘘だって言いたいさ!! でも・・・・・・それが事
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