九校戦編〈上〉
美月サイド×神霊魔法と水晶眼
[1/8]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
発足式が終わった後からは、校内は九校戦に向けた準備が行われていた。俺は選手として出るし、深雪達もそれぞれの種目に分かれてから練習を行っていた。出場種目も決まってからは、毎日閉門時間ギリギリまで練習したり使う予定の競技用デバイスを数分で調整出来る事は人間業ではないと言っていた。あとあの時見せたシステムと言うのは架空のシステムで、本当は数分で済ませるのでは面白くないと烈=九島老師が言ってたと言ったらとても驚いていた。あれがただの幻術で精神干渉系統のを、俺と護衛達以外は機器の中に入ったと思わせるという事をしたと言ってから本来の技量を見せたら早すぎて何も見えないと言われた。
「まあキーボード打ちは、ゼロが補佐してくれるから数分で終わらせるからな」
「それが一番凄いと思ったんだよね〜」
「一真さんは魔法のアレンジ方法もかなり知っているし、昨日とは違っているような気がする。無駄なところを一切無くしたところだから、使いやすくなった気がする」
とまあこんな感じで俺達は屋外グラウンドで、それぞれを補佐する蒼太と沙紀に俺が考えたトレーニングメニューでそれぞれ鍛えている。一方美月は一人俺達とエリカにレオを待っていた。二人とも運動部所属なので、色々と下働きを仰せつかっているようだ。文科系クラブは美月だけなので、いつも帰る時は待ってもらっている。九校戦発足式の時は美月にとっては、ドキドキものだった。席は自由、と言っても一科生と二科生は前と後ろという暗黙のルールを踏み倒すには大きな勇気が必要であった。美月だけでは到底無理だったがエリカがいなければ、他のクラスメイトが一緒でも到底無理。引っ込み思案という自覚があるだけで余計友人が眩しくて、また羨ましく思えてしまう。
「(でもエリカちゃんは何故あんなに一所懸命だったのかな・・・・・?)」
美月自身は、エリカに引っ張られての行動だった。彼女自身は一真を応援したいという気持ちは美月にも強かったが、後ろの方で拍手しているだけで自分なら満足だったと、あの時の事を振り返って、美月はそう思ったがそう考えていた事が、全て一真には聞かれているという事は知らない。心の声が聞こえてきたから、俺が聞きたいからそうしている訳ではない。エリカは愉快犯的なところがあるので、一科生のエリート意識を逆撫でしてやりたいという動機もあったと思うが二科生で一年生が蒼い翼特別推薦枠で選ばれた一真がいないはずだったところに現れたのはとても驚いた。全校生徒全員が驚愕であり、一科の逆恨みしようとしていた生徒は風紀委員に拘束されていた。面倒事は首に突っ込むのは好きなエリカでも、面倒事を自分から積極的に企図する方ではないと美月は見ている。自分達だけならともかく、他のクラスメイトまで動員した熱心さは、単なる悪戯心だけでは説明できない気がする。
「(や
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ