ある真実を教える
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いない」
首を横に振ったオレに、白は語りを止めなかった
「いいえ・・・いたはずです
いたからこそ、貴方は生きている
そして本当は求めているはずです、何よりも大切なものを「知った風な口きくんじゃねぇ!」・・・」
感情が乱れて狐火が纏わりつく
ナルト、逃げておけ、うっかり燃やしちまうかもしれないし、共鳴してお前のチャクラまで暴走しかねない
何故オレが生きていることで大切な人がいると思うんだ
意味がわからない
「オレにとっちゃ全ての他人は比較及び妬みの対象!
大切だとかそんなものは存在しない!
才能ある奴が上から物を語るんじゃない!」
白の真っ直ぐな目が怖くなって、啖呵きって逃げ出した
足がもつれて転びそうになる
視界の端に狐火が燃え盛っているのが見える
「っあ!」
転倒したところを追いかけてきた白に助け起こされる
「こんなにも・・・こんなにも貴方を思っている人がいるんです・・・
・・・逃げないでください、
大切な人の覚悟を無駄にしないでください」
なんなんだ!
お前はなんなんだ!なんでオレにそんなこと言うんだ!
ただのキャラクターのくせに、そういうことは主人公であるナルトに言っておけばいいだろう!?
なんでオレなんだよ、大切な人ってなんだよ、覚悟ってなんなんだよ!!
言うだけ言って立ち去った白の背中を見ながら、オレは泣き続けた
様子を見に来たナルトの手を振り払い、1人で泣き続けた
自分が吐いた血の海に座り込んで、子供のように泣き続けた
彼らから離れたというのに今もなお泣き声が聞こえてくる
耳に残るのは叫び声
彼はまだ、言葉の意味を分からないでしょう
それでも言っておかねばならなかった
大切な者の存在を、何故こちらへ逃れることが出来たのかを
匂わせなければならない、逃がしてくれたひとがどうなったのか
再不斬さんの元へ帰る歩みを止め、前方を睨んだ
まるで彼の炎のように、いや、あの炎の源たる九尾の狐パルコが現れた
??・・・あの仔の存在意義を、狂わせるな??
殺意が込められた怨念深い声
従わなければ殺される、そう思えるほどの声
「・・・だからといって・・・妬みや恨みだけで人は生きてはいけません
貴方が見えなくしている周囲のことも、彼自身が背けている自分のことを知らなければなりません」
彼には覚悟が足りない
??これ以上、あの仔に余計なことを知らせようものなら・・・
お前の大切な、再不斬の命
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