九話:神父に会いました
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どうも、今日も元気に自転車に並走しているルドガー・ウィル・クルスニクです。
まあ、要するに今日も『悪魔のお仕事見学』をしてるんだ。
後、気づいているだろうけどいつものごとく自転車に乗っているのはイッセーだ。
『悪魔なのに自転車とか恥ずかしいと思わないのか?』
とかイッセーに言うのはダメだからな?
どうしてかって?
いやさ……この前冗談でそれを言ったらガチ泣きして後が大変だったからな……。
まあ、慰めるために『今度、エロ本やるからさ』って言ったら
あっという間に復活したから大したことにはならなかったんだけどさ……。
もう少し、マシな立ち直り方とかなかったのか?
いや、言い出したのは俺なんだけどさ。
というか、その様子を見ていた塔城の視線が冷たすぎて俺のガラスのハートは
修復不可能なレベルの傷を負ってしまったからな。
ああ…思い出しただけでへこんでくる……。
それに俺はエロ本を持ってなんかいないぞ?
あの時はただイッセーの喜びそうなことを言ってやっただけなんだ!
大体、俺の家にはエロ本なんて一冊もない!
………買ったことが無いわけじゃないんだけどな。
ただ、隠されていることにロマンを感じる俺からすれば
イッセーが喜ぶような露骨な物は邪道だ。
なんていうのかな?日常の中で垣間見えるチラリズムこそが俺の中でのロマンなんだ。
隠されているからこそ広がっていく、無限のロマン。それがいいんだ!
因みにその最たるものは裸エプロンだと思ってる。
「あれ?何でドアが開いたまま何だ?」
おっと、心の中で熱くロマンについて語っていたら
いつの間にか目的地に着いていたみたいだな。
それにしてもイッセーの言う通りに何でドアが開いたままなんだろうな?
俺達が自転車で来るのを知っていたのか?
「取りあえず、召喚されたんだし。入ってみるか、すいません、お邪魔します」
「お邪魔します」
イッセーの言葉に従い家に入ってみると照明は灯っておらず、
一番奥の部屋だけが薄暗く光を放っていて不気味な雰囲気を醸し出していた。
それだけでも十分に行きたくないと思えるも何だが、奥の方から流れてくる臭いが
さらに俺の足を重くする。
「イッセー、血の臭いだ。気を付けろ」
「血!?……ああ、わかった」
十分に辺りを警戒しながらゆっくりと進んで行き、奥の部屋のすぐ手前まで来る。
そこで一度イッセーと顔を見合わせて頷き。一気に部屋の中に入る。
そこに広がっていた光景は一言で表すと―――凄惨
多分、成人男性と思われる人が上下逆さまに磔にされている。逆十字ってやつか。
なんで、『多分』ってつけたのか?
………死体が顔も分からない程に全身を切り刻まれているからだ。
しかも、切り刻まれた腹や、
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